三越伊勢丹 × メイクショップの連携が生む新たな可能性
オンラインとオフラインの融合が求められる時代へ
近年、ECサイトを運営するだけでは限界があり、リアルの要素を取り入れながら、オンラインとオフラインを行き来し、顧客満足度を高めることが重要になっています。
一方で、リアル店舗も新たな価値の提供を模索しており、百貨店もその例外ではありません。三越伊勢丹グループのレオマートは、これまで百貨店に出店してこなかった企業にもイベントスペースを提供する「イベマチ」という取り組みを進めています。
メイクショップが「イベマチ」と連携する理由
この「イベマチ」と連携するのが、ECサイト運営を支援するメイクショップです。彼らは、EC事業者にとって必要なリアルの拠点として、百貨店のイベントスペースを活用し、顧客満足度を向上させ、売上の拡大を目指しています。D2C(Direct to Consumer)モデルにおいて、消費者と直接つながる場を持つことは重要だからです。
新たな販売スタイル「ショールーミング」
メイクショップは、店舗運営のコストを抑えるために、「ショールーミング」のスタイルを採用しています。
- • 店舗には在庫を持ち込まず、QRコードを設置
- • お客様はその場でQRコードを読み取り、ECサイト経由で購入
- • 在庫管理の負担を軽減し、1日〜2週間の短期間での利用が可能
さらに、購入者を継続顧客につなげるため、「会員別価格表示機能」を活用。来店時に会員登録を促し、割引特典などを提供することで、ECサイトでの再購入を促進する仕組みを整えています。
三越伊勢丹の顧客層が持つ魅力
百貨店の顧客層は非常に質が高く、特に「MIカード」会員は303万人にのぼります。
- • 年間平均来店回数:12回
- • 平均購買額:20万円
- • 世帯年収2000万円以上の割合:20%
このような高所得層の顧客と接点を持てることは、EC事業者にとって大きなチャンスとなります。
リアルとネットの垣根を超えた新たな購買体験へ
今の時代、単に「売れる」ことだけでなく、どんな価値観のもとで商品が提供されているのか、そのストーリー性が重視されます。百貨店の顧客はその点に親和性が高く、メイクショップとの連携は、新たな可能性を生み出します。
- • 三越伊勢丹:既存の百貨店の価値を活かし、新たなビジネス機会を提供
- • メイクショップ:EC事業者にとってリアルの接点を生み出し、ブランドの成長を支援
この連携によって、リアルとネットの融合が進み、より強固な購買体験が生まれていくのです。