美容商材の“伝えきれない”課題と楽天モバイルが描く二輪戦略――ライブ配信と定額課金で切り拓く新市場
美容商材を超えるライブ配信の力と楽天モバイルが支える経済圏――デジタルで埋まらない隙間をどう埋める?【FMドラマシティ「connect」】
77.6FM「FMドラマシティ」で毎週木曜AM11時から生放送される番組「connect」。エーデルワイスファームの野崎創さんが司会を務め、いまホットなテーマや問題点を多角的に解き明かす人気番組です。僕は「アナザーエディション」というコーナーで隔週出演し、ビジネスや社会のトレンドを取材をもとにご紹介。
今回は、美容商材のライブ配信で感じた“伝え方の限界”を突破するヒントと、楽天モバイルが“定額課金モデル”で経済圏を支える理由について。それぞれ、企業がデジタル活用の中でどんな戦略を打ち出しているかを探ります。
1. 美容商材で見えた“伝え方の限界”をライブ配信で補う
フラコラのライブ配信を見た際、美容商品の紹介においてどうしても生じる“伝えきれない部分”をライブコマースでカバーしている事実が浮き彫りに。
- • 商品選びに困るユーザーへの対応: 多くの美容液がある中で、電話相談だけでは限界があった
- • 専門家との双方向やりとり: ライブ配信ではリアルタイムで質問でき、商品特徴を深掘り可能
- • 半年で視聴者数13倍の背景: 企業がライブ配信の効果を理解し、デジタルリソースを活用した結果。使い方・効果を丁寧に説明し、信頼感を築く
デジタルで全部伝わると思うのは誤りで、“対話”を挟むライブコマースが口コミやSNS拡散の起爆剤になっています。
2. 楽天モバイルに見る定額課金モデルの真意
楽天の三木谷さんが「楽天モバイルはAmazonプライムに相当」と語る背景には、モバイル通信を“収益化のゴール”ではなく“経済圏への入り口”と捉える狙いが。
- • モバイル事業単体の収益に固執しない: 0円から980円への値上げは“価格破壊の断念”と見られがちだが、実は誤解
- • 楽天経済圏で総合的に利益を得る: モバイル回線の契約者を他の楽天サービスへ誘導し、トータルで売上増
- • ネットスーパーなどとの連動: 倉庫と実店舗を活かしてクロスユースが前年比30.9%増。会員に便利さを提供し、ポイント循環を活性化
安さを“捨てた”のではなく、あくまで定額課金を通じた経済圏拡大を見据えた長期視点の戦略が楽天モバイルの本質です。
3. 店舗同士の成長コミュニティ“Nations”と二輪戦略
さらに楽天は、店舗同士が互いに教え合い成長するコミュニティ「Nations」に力を入れ、すでに5799店が参加。
- • 店舗育成を店舗間に委ねる: 投資は楽天本体が行い、店舗同士でノウハウを共有。これにより全体的な底上げを実現
- • リアル×デジタルの強み: 倉庫とポイント制度が支えるネットスーパーやECと、実店舗が補完し合う“二輪戦略”
- • 無理のない成長モデル: 店舗にとっては楽天という大きな仕組みに乗ることで集客を強化し、楽天は新市場・会員数の拡大を狙う
このコミュニティ育成と二輪戦略により、楽天は“EC以外の手段”で高い付加価値を提供し、ユーザー基盤を強固にしているのが特徴です。
- 【FMドラマシティ「connect」番組情報】
- • 放送局: 77.6FM「FMドラマシティ」
- • 番組名: connect
- • 司会: エーデルワイスファーム 野崎 創さん
- • 放送時間: 毎週木曜AM11:00~生放送
- 全国どこからでもPCやスマホで簡単に聴取可能。
- • スマホアプリ: 「リスラジ」 → 「選局」 → 「776FM FMドラマシティ wonder storage」
- • ウェブサイト: listenradio.jp → 「全国のラジオ局→北海道→radio TXT fm dramacity」
- • (PCの場合、Flashプレイヤーが必要)
司会の野崎さんが「メディアは身近だからこそ、継続して中身ある発信が大切」と強調し、僕は隔週で出演する「アナザーエディション」でこの想いを共有しながら、旬の話題をお届けしています。
【まとめ】
- • 美容商材の伝え方に限界?: 電話やテキストだけでは伝わりきらない部分をライブ配信が補完し、視聴者数が急拡大
- • 楽天モバイルの価格戦略の実態: “0円から980円”への変更は、大赤字でも続ける経済圏拡大のためのアプローチ
- • Nationsやネットスーパーでの二輪戦略: 店舗をコミュニティで育て、リアルとデジタルを一体化。ユーザーに幅広い利便性を提供
いずれも“どこで利益を生み出すか”“伝えきれない部分をどうカバーするか”にフォーカスしているのが共通点。時代が進むほどに、こうした戦略の差がビジネスの明暗を分けることになるでしょう。番組「connect」で、今後もこうしたテーマを追いかけていきますので、どうぞお楽しみに。