デッドスペース に 野菜ロッカー フードロス 解消
何も価値がない場所であっても、そこにAIやITを持ち込むことで、価値を生むことができる。難しそうに思えるかもしれない。しかし、発想次第ではないか。田舎で見かける無人の野菜売り場を、カフェなど都会の デットスペース に応用している取り組みで、都会で田舎の 野菜 を売る場所を作っている 「 LOCKAL (ロッカル)」である。これが フードロス も解消していて、その意義を感じて記事にしてみた。
都会の空き地に田舎の 野菜を売るロッカー
「LOCKAL(ロッカル)」とは「LOCKER + LOCAL」の造語であることからも想像つくかもしれないが、都会の空きスペースにロッカーを設置し、田舎の野菜を無人で販売する仕組みである。実は、最近、中目黒の飲食店「中目黒ラウンジ」の店頭を活用し、山梨県北杜市産の有機野菜の無人販売をスタートさせている。
賢いなと思うのは、飲食店のデットスペースであるから、そこで野菜を販売し売れなくとも、自らのメニューの食材にできるという点である。逆も然りで、冒頭に書いた「無人の野菜売り場」よりも生産性が高い。LOCKALを提供するファームフェスはAI、IoTを活用し、ロッカーのようにいつでも受け取り可能にすることで、“食”を通じた新たなコミュニケーションを図りたいとしている。
思うに、今まで売り場だと思っていた場所は、売る場所ではなくなっていたり、売らないような場所が売る場所になっているという事なのである。例えていうなら、最近、新宿マルイや有楽町の電気ビルにできた「 b8ta ベータ 」の事例が分かりやすい。彼らは小売店なのであるが、メインとしているのは、来店するお客ではなく、出品するメーカー側に提供していて、売り場というものの価値を別の切り口から提案しているのだ。
既存の枠組みから離れて考えてみる
そして、先日も書いたが、このウィズコロナの時代において、農家も既存のやり方をやっていたのでは、大量に廃棄をしなければいけない事態なども考えられるので、これが全てとは言わないが、時代の変化に合わせて、自らも変化し、フードロスを無くす取り組みが必要であると思う
また、一方で、これまで成長してきた企業においても、例えば、ローソンで「クックパッドマート」で購入した生鮮食品を受け取れる、というサービスが開始されたように、普段は切り離されて別々であったものを、同じ価値観で紐付けすることで、新たな利便性を生み出すことだってあるわけで、自らの持っている価値を今一度、別の形で利用できないか、考えるべきであるように思う。