コロナで注目 伊藤園 自動販売機 無人ゆえの強さ
コロナで注目 した 伊藤園 は 自動販売機 にどんな工夫を?
自動販売機は当たり前だが無人であり、その強みが今改めて コロナで注目 されてようとしていて興味深い。株式会社 伊藤園 は、“Withコロナ”・”Afterコロナ”を見据えて 自動販売機 の取り組みを強化して、特に、それを踏まえて、クリーンネス(衛生)・キャッシュレス(非接触)・ウェルネス(健康)の3つの柱に注力していくとしている。
実を言えば、自動販売機は減少傾向となっていて、2014年の247万台がピークである。その減少の要因は、コンビニエンスストアの出店加速など、競合する販売ロケーションが増加したと言われているが、ただその一方で災害時において避難所に指定されている場所や学校などでは、飲料供給を目的とした社会インフラとなっていることも事実である。
さらに、最近では新型コロナウィルス感染症が蔓延し、非対面の自販機に対する見方も変化しつつある。そこで、伊藤園は、自動販売機の存在意義に着目し、クリーンネス(衛生)・キャッシュレス(非接触)・ウェルネス(健康)に取り組むことで、安心して利用できる自販機を積極的に展開するとしている。
具体的には、購入ボタンなど消費者が触れる箇所のアルコールによる除菌や清掃の徹底に加え、抗菌効果のある茶殻を配合した茶殻抗菌シールを貼付し、抗ウイルスシートも合わせて貼付することで、衛生的な自販機づくりに取り組んでいる。
キャッシュレス決済対応も コロナ禍 では重要な強みとなる
かつ、ここで2014年頃と状況が少し異なるのは、現金に関しての部分であり、消費者がここ最近、キャッシュレスを日常で利用するようになり、この新型コロナウイルス感染症の最中においては、その利用に拍車がかかっているのだ。
この自動販売機においても、2009年に交通系電子マネーの搭載を展開し、「PayPay」「楽天ペイ(アプリ決済)」「Alipay」などのQRコード決済が利用できるITアクセス機を積極的に導入。キャッシュレス対応自販機を現在20,000台も展開しているそうで、更に、このQRコード決済に2020年7月から「au PAY」が加わり、8社のQRコード決済が可能になった。
コンビニエンスストアでは、店員やお客様など、人との触れ合いや混雑のリスクが考えられる為、そこでこの自動販売機の真価がここで発揮されるわけである。伊藤園が今回、自動販売機に注力する施策が一貫しているのは、その自動販売機で扱われるのが、1日分の野菜、青汁、黒酢で活性化など、健康に留意した製品づくりと直結しているからだ。こうした感染リスクを意識すればするほど、自動販売機へ意識が高まるように設定すれば、それは、自らの健康を意識した商品づくりの姿勢とマッチしてくるというわけである。
自動販売機は我々にとってお馴染みで取り立てて何か大きな衝撃を受けるものではないけど、伊藤園にとってみれば、何十年に渡って、お客様に直接、自らの姿勢を伝えるメッセンジャーとしての役目を担ってくれている功労者なのかもしれない。時代を見据え、今こそ、自動販売機を、とプッシュする姿勢に愛を感じる。また、長く存在するものであっても、見直すことで、新たな価値を見出せる、そんなことに気づかせてくれるニュースであると思う。