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	<title>キャリアと生き方｜HERO insight —逆境をチャンスに変えるストーリー アーカイブ - 145MAGAZINE</title>
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	<description>ヒットの生まれ方と育て方を考えるメディア。</description>
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	<title>キャリアと生き方｜HERO insight —逆境をチャンスに変えるストーリー アーカイブ - 145MAGAZINE</title>
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		<title>「届ける」という信頼を、次の時代へ──駿和物流 代表 清水紀美彰さんが描く物流の再定義</title>
		<link>https://145magazine.jp/retail/2025/04/story-shinwa-logistics-evolution/?utm_source=rss&#038;utm_medium=rss&#038;utm_campaign=story-shinwa-logistics-evolution</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[石郷　学]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 22 Apr 2025 04:41:37 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[買い談]]></category>
		<category><![CDATA[通販/eコマース]]></category>
		<category><![CDATA[【Buying】フルフィルメント]]></category>
		<category><![CDATA[DEEP DIVE: 賢くなろう─商売の教科書]]></category>
		<category><![CDATA[キャリアと生き方｜HERO insight —逆境をチャンスに変えるストーリー]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>　物流に、温度なんてあるのだろうか？駿和物流──九州に根ざすこの企業は、もともと百貨店の納品代行という、極めて繊細で、人の気配りが求められる現場で信頼 [&#8230;]</p>
<p>投稿 <a href="https://145magazine.jp/retail/2025/04/story-shinwa-logistics-evolution/">「届ける」という信頼を、次の時代へ──駿和物流 代表 清水紀美彰さんが描く物流の再定義</a> は <a href="https://145magazine.jp">145MAGAZINE</a> に最初に表示されました。</p>
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										<content:encoded><![CDATA[
<p class="has-background" style="background-color:#eef5f9">　物流に、温度なんてあるのだろうか？駿和物流──九州に根ざすこの企業は、もともと百貨店の納品代行という、極めて繊細で、人の気配りが求められる現場で信頼を積み重ねてきた。その祖業に宿る“誠実さ”は、時代を越え、やがて「WMS（倉庫管理システム）」というテクノロジーに昇華され、今では“EC物流”という全く新しいフィールドで、ふたたび信頼を紡ぎ始めている。</p>



<p>　この物語は、一人の継承者・清水紀美彰が、自らの過去と向き合いながら、未来に向けて企業を変えていく挑戦の記録だ。そこには、彼らにしか出せない“想い”と“温もり”が、確かにある。</p>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-第1章-納品は-届ける-ことじゃない-信頼を運ぶこと-だった">第1章｜納品は「届ける」ことじゃない。「信頼を運ぶこと」だった。</h2>



<h3 class="wp-block-heading" id="h-お客さんが一番">・お客さんが一番</h3>



<p>「お客さんが一番。その次が母さん。それ以外は全部三番以下だ」</p>



<p>　駿和物流・清水紀美彰社長が育った家庭には、そんな“父の教え”があった。創業者である父は、まるで戦うようにして物流と向き合い、家族の目の前でも会社のことばかり考えていた。</p>



<p>　駿和物流が担ってきたのは、九州の百貨店向けの納品代行。</p>



<p>　その仕事は、商品を“運ぶ”のではない。売り場に“預かる”ように届けるという、極めて繊細な任務だった。百貨店の倉庫に届けるのではない。売り場へ、タイミングと状態を完璧にして運び込む。その背後には、厳しい目を持ったバイヤーや現場担当者が控えており、そこでミスは許されない。</p>



<h3 class="wp-block-heading" id="h-融通のきく姿勢">・融通のきく姿勢</h3>



<p>　しかも駿和物流は、百貨店の内部的なパートナーであると同時に、商品を送るメーカーにとっては外部委託先でもある。つまり「百貨店とメーカーの“間”に立つ存在」であり、その双方に対して高い信頼を求められる存在だった。</p>



<p>　この独特な立ち位置が、駿和物流の強みになった。売り場まで届けきる緻密な対応と、それを裏で支える“融通”の効く姿勢。そのきめ細やかさこそが、メーカーからの信頼を集め、結果的に取引先が増え、会社が拡大していく原動力となった。</p>



<p>　清水社長はその現場を見て育ちながら、やがてある大志を持つようになる──「この誠実さを、未来へどう繋いでいけるか」</p>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-第2章-日立物流で学んだ-仕組みが人を助ける-ということ">第2章｜日立物流で学んだ、“仕組みが人を助ける”ということ</h2>



<h3 class="wp-block-heading" id="h-日立物流で学んだこと">・日立物流で学んだこと</h3>



<p>　清水紀美彰さんが駿和物流に入ったのは、2010年。その後、彼は日立物流へ修行として出向する。</p>



<p>　そこは、多忙を極めた現場であった。毎週のように新しい物流現場を立ち上げ、営業・設計・稼働すべてを一気通貫で回す超実践の場だった。</p>



<p>　上司に教えられたのは、物流を成立させるための3要素──「箱（倉庫）」「足（配送網）」「人（作業員）」を揃えることが営業の仕事だということだった。</p>



<p>　「仕事を取って、箱と足と人をセッティングする。物流とは、仕組みを設計し、現場を動かす“プロデュース”なんだ」と叩き込まれた。</p>



<h3 class="wp-block-heading" id="h-濃厚かつ実りある2年">・濃厚かつ実りある2年</h3>



<p>この感覚は、後に清水氏が自社でWMSを構築する際の“要件定義力”の礎にもなっていく。</p>



<p>　数字で現場を動かし、トラブルがあればすぐさま修正をかける。自社とは真逆のスピード感。本来なら、年一で行うことが年間、何回行われていただろう。</p>



<p>　「物流は、仕組みで人を守るんだ」</p>



<p>　そう思わされた日立物流の2年間。それまで、家庭環境もさることながら、自然に大学時代に物流を専攻するようになっていた彼にとって、ここは“現場での再教育の場”だったのだ。</p>



<p>　清水氏はこの経験を通じて、物流を“属人的なもの”から“構造的なもの”へとアップデートする必要性を強く意識する。そして、それは帰社後、動き出すWMS開発へとつながっていく。</p>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-第3章-wmsは-信頼を未来に渡すための-手紙-だった">第3章｜WMSは、信頼を未来に渡すための“手紙”だった</h2>



<h3 class="wp-block-heading" id="h-wmsがあるにはあるが独自であることが大事">・WMSがあるにはあるが独自であることが大事</h3>



<p>　清水氏が、駿和物流に戻ってまず直面したのは、「自社に倉庫管理システム（WMS）が存在しない」という事実だった。勿論、倉庫はあるが、WMSは他社仕様のものを、色々バラバラに使っていたに過ぎない。</p>



<p>　しかも、語弊を恐れず言えば、当時は“倉庫業”としての意識すら希薄だった。</p>



<p>　それも仕方がない。なぜなら、納品代行の現場では、在庫の数や動きを正確に把握するのはメーカーや百貨店の役割であり、自社は「届けきること」に集中する構造だったからだ。</p>



<h3 class="wp-block-heading" id="h-誠実さゆえの盲点">・誠実さゆえの盲点</h3>



<p>　でも逆に、だからこそ、彼らは百貨店に密着して、陳列に近いところまで、関わっていたし、メーカー側の倉庫で作業をすることもあった。彼らの強みは“寄り添い”ともに作業するところにあった。事業はトレードオフだから、そこに集中するなら、やむをえない。気づこうにも気づけなかった。</p>



<p>　しかし、時代が変わり、荷主側から「在庫も見たい」「一括で任せたい」というニーズが増えていく中で、それに応えるには自社でも在庫を「管理できる倉庫」へと脱皮する必要があった。</p>



<p>　清水さんはSE(エンジニア）を採用し、自ら要件を定義し、取引先の“あの時こんな要望があった”という記憶をコードに落とし込んだ。結果生まれたのは、ただのシステムではない。</p>



<p>“痒いところに手が届く御用聞き力”をテクノロジーにした、現場発のWMSだった。</p>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-第4章-土地に対しての考え方-btocがくれた希望">第4章｜土地に対しての考え方──BtoCがくれた希望</h2>



<h3 class="wp-block-heading" id="h-btocが持つ可能性">・BtoCが持つ可能性</h3>



<p>　ある種、倉庫として進化を遂げて、クライアントが増えていく。そんな折、清水さんはある数字に出会う。BtoC物流の現場における坪単価である。</p>



<p>　つまり、今までは送り先が企業であった。（そりゃそうだ、百貨店の納品代行だから）。しかし、いざ、ネット通販（EC）などで、BtoCを請け負うと、それまでのその一坪あたりの単価が目に見えて違っていたのだ。</p>



<p>　それは“空間”の話ではなかった。どれだけ“回転”させられるか。どれだけ“売れる流れ”をつくれるか。その設計力の差だった。</p>



<h3 class="wp-block-heading" id="h-次第にec物流に関心を抱くように">・次第にEC物流に関心を抱くように</h3>



<p>　同じ土地を使っていても、同じく商品を扱っていても、それでも、これだけの違いが出る。</p>



<p>　だから、EC物流に関心を抱くことになるわけだ。額が云々以上に、その仕組みがそれまでとは、違う金額を出していたという現実。確かに、粗利は多いわけではない。だが、その売り上げの基準は今までの彼らの常識にはなかった。そして、そのこと自体に、BtoCの可能性を抱くこととなり、駿和物流を新たな道へと駆り立てるヒントとなった。</p>



<p>　やり方次第では、きっと、今までとは全く違った形の収益を作りあげられる。</p>



<p>　この時、彼の中で物流は“モノを置く空間”ではなく、“流れをつくる装置”だと再定義された。そして、より高回転な物流へ向けて、倉庫そのものの価値を見直していくことになる。</p>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-第5章-寄り添う物流-1件からでもいい-と背中を押したい">第5章｜寄り添う物流──“1件からでもいい”と背中を押したい</h2>



<h3 class="wp-block-heading" id="h-カスタマイズをしているがゆえのwmsの柔軟性">・カスタマイズをしているがゆえのWMSの柔軟性</h3>



<p>　自社のWMSで生まれた柔軟な倉庫は、やがてEC事業者にも開放されていく。</p>



<p>　改めてその売りは何かといえば、フットワークの軽さという。すなわち、そのWMSの柔軟性に裏付けられた、あらゆるニーズに応えられる倉庫環境だ。</p>



<p>　そこでもフィットし始めることで、EC市場にも本腰を入れ始める。ただし、課題感として、元々、百貨店の納品代行の彼らは、全国的な物流会社としての認知はない（失礼！）。</p>



<p>　ただ、清水さんは思っていた。</p>



<p>&nbsp;&nbsp;繰り返しになるが、自社でWMSを構築しているから、システムに依存することなく、倉庫を自由に変幻自在に変えることができる。あらゆる取引先のニーズに応えられる倉庫の体制ができているから、あとはそれを多くの人に知ってもらうだけだと。</p>



<h3 class="wp-block-heading" id="h-エンジニアへの的確な指示で仕組みから作れる">・エンジニアへの的確な指示で仕組みから作れる</h3>



<p>　不思議な話だけど、ここには彼の日立物流での経験が活きていると思った。</p>



<p>　それは清水さん自身が、新しいサービスを立ち上げるとともに、そのサービスに伴う要件定義ができること。つまり、要件定義ができるから、エンジニアに的確に指示出しができる。これが上記に書いた、自社でWMSを実装していることの利点を最大化させる。</p>



<p>&nbsp;　だから、彼らの中で彼ららしい物流のあり方を示すわかりやすいサービスが必要だった。</p>



<p>　その象徴が「キミロジ」というサービスなのだ。出荷1件から、商品は段ボール1箱でもOK。料金も完全従量制。自社WMSだからこそできる、きめ細やかな設定。</p>



<p>　それは、以前、彼らが百貨店の立場であらゆる“御用聞き”としての物流の知見が生かされていると言っていいだろう。彼らの知見は、今、このWMSを実装することで最大化されるわけだ。</p>



<p>　物流という“裏側”の整備があって初めて、表側（ショップや商品）が力を発揮できる──そんな考えのもと、小規模なEC事業者でも倉庫が使えるようにしたのがこの取り組みだ。</p>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-第6章-キミロジとは-1箱から-1件から-を実現する-ecの裾野を広げる">第6章｜キミロジとは？──“1箱から、1件から”を実現する、ECの裾野を広げる</h2>



<p>　改めて、キミロジとは、小規模事業者やEC初心者に向けた「柔軟で、小さく始められる発送代行サービス」である。</p>



<p>　特長は、たった3つのシンプルな思想。</p>



<p>　一つは、預けるのは「段ボール1箱」からでいい。倉庫を借りるというと、もっと大きなものを想像するかもしれない。でもキミロジでは、<strong>小ロット・少在庫でも良</strong>い。それこそ、預けたい商品が10個でも、30個でも、倉庫スペースが空いていれば対応できる柔軟さがある。</p>



<p>　二つ目は、出荷は「1件から」できるということ。通常の物流代行は“ある程度の数”がないと割に合わない。けれど、1日1件だけの出荷でも、ちゃんと動く。なぜなら、それは、自社開発のWMS（倉庫管理システム）が、フレキシブルな運用を可能にしているから。</p>



<p>　三つ目は、料金体系は「従量課金制」だから無理がない。初期費用はいらないし、月額固定費だってない。使った分だけ支払う完全従量課金制にした。ECの“これから”に合わせて、伸びるときはしっかり支え、最初はそっと寄り添う。そんな料金設計なのである。</p>



<p>　しかも入力はスマホ一つでできてしまう。まさにどこでもいっしょの物流。</p>



<p>　でも大事なのは、なぜ、こういう設計になったのかだ。そこにこの会社として価値があるから。しかし、それは今までのストーリーを読めば、多くの人が納得することだろう。</p>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-最終章-物流は-人の挑戦のそばにある">最終章｜物流は、人の挑戦のそばにある</h2>



<h3 class="wp-block-heading" id="h-挑戦を後押し">・挑戦を後押し</h3>



<p>　聞いていて思った。要するに、、、</p>



<p>「商品を売る人の幅を、物流で広げたい」。</p>



<p>　百貨店の売り場に届けきったあの頃のように、今は“ECの売り場”に向けて、商品を丁寧に運んで、顧客に喜ばれる日を待ち望んでいる。そんな感覚に近い。なぜなら、今や誰でもECができるようになったものの、中小零細企業にとっては、店の建て付け（カートシステムなど）と両輪であるはずの物流の壁は高い。金額で割に合わないのだ。</p>



<p>　だから、<strong>清水さんの言葉に、嘘はない。</strong></p>



<p>「物流会社として、うちと組めば売上が上がる。そう言ってもらえる存在になりたいんです」</p>



<p>テクノロジーの話をしているようで、彼が一番届けたいのは <strong>“あなたの挑戦を支えたい”</strong> という気持ちだ。</p>



<h3 class="wp-block-heading" id="h-どんな状況でも向き合う柔軟性に誠実が宿る">・どんな状況でも向き合う柔軟性に誠実が宿る</h3>



<p>　挑戦にはイレギュラーがつきもの。だからこそ――寄り添う姿勢、そして、柔軟にカスタマイズできる WMS、その仕組みを活かす倉庫環境。つまりは、駿和物流が必要になる時が来る。彼はずっとそれを信じて、日々、奮闘している。</p>



<p>　そして、僕は清水さんに会い、とことん<strong>人を大事にする姿勢</strong>に共感したし、彼の思いを持って、それが未来に明るい兆しをもたらすことを思い、今日この記事を書いている。</p>



<p>　挑戦は、信頼なしには始まらないからだ。<strong>物流が、何かを始める人の背中をそっと押す</strong>。そのために、今日も駿和物流の倉庫には灯りがともっている。</p>



<p>　今日はこの辺で。</p>
<p>投稿 <a href="https://145magazine.jp/retail/2025/04/story-shinwa-logistics-evolution/">「届ける」という信頼を、次の時代へ──駿和物流 代表 清水紀美彰さんが描く物流の再定義</a> は <a href="https://145magazine.jp">145MAGAZINE</a> に最初に表示されました。</p>
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		<title>地域に寄り添う『ロリアン洋菓子店』が50年以上愛され続ける理由｜神奈川県さがみ野の優しさを紡ぐケーキ屋さん</title>
		<link>https://145magazine.jp/retail/2025/03/local_lorian-sagamino/?utm_source=rss&#038;utm_medium=rss&#038;utm_campaign=local_lorian-sagamino</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[石郷　学]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 31 Mar 2025 02:01:33 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[リアル店舗]]></category>
		<category><![CDATA[買い談]]></category>
		<category><![CDATA[【Buying】商品企画/マーチャンダイジング]]></category>
		<category><![CDATA[DEEP DIVE: 店の声─舞台裏での奮闘記]]></category>
		<category><![CDATA[キャリアと生き方｜HERO insight —逆境をチャンスに変えるストーリー]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>　桜が咲く季節になると、ふと思い出す風景がある。神奈川県・さがみ野の駅を降りて歩くと、かつて桜並木が続いていた商店街の跡が今も残っている。いまでは高層 [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[
<p class="has-background" style="background-color:#d6ecf9">　<strong>桜が咲く季節になると、ふと思い出す風景がある。</strong>神奈川県・さがみ野の駅を降りて歩くと、かつて桜並木が続いていた商店街の跡が今も残っている。いまでは高層マンションが立ち並び、街の姿は少しずつ変わってきた。そんななかで、ずっと変わらずそこにあるのが「ロリアン洋菓子店」。</p>



<p>　昭和40年創業から50年以上、季節の移ろいを見つめながら、まるで地域の時間を静かに刻んできたようなお菓子屋さんだ。</p>



<p>　僕がこのお店を知ったのは、ネットショップがきっかけだった。でも実際に訪れ、2代目の店長・小島有加里さんとお話をしたときに感じたのは、“商売”というよりも、“人と人とのあたたかいつながり”だった。</p>



<p>　一つひとつのケーキ、一つひとつの言葉が、人生の中の大切な時間に寄り添っている。この場所に流れる“やさしさの正体”を、今日は一緒に紐解いてみたいと思う。</p>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-地元と共に育った-まるで-家族-のようなケーキ屋さん"><strong>地元と共に育った、まるで「家族」のようなケーキ屋さん</strong></h2>



<p>　ロリアン洋菓子店があるのは、神奈川県海老名市。パンをメインにスタートした店は、時代の流れとともに洋菓子専門へと変化していった。現在は2代目の小島さんご夫婦、そして3代目となる息子さん夫婦も店に加わり、家族のリレーでお店を繋いでいる。</p>



<p>　店の見た目はとても素朴で、派手さはない。</p>



<p>　けれど、ここには「ただのケーキ屋」では語れない関係性が育まれている。あるお客さんは「小さい頃に買ってもらった誕生日ケーキを、今は自分の子どもにも」と話す。まるで家族のアルバムのように、この店のケーキが人生の節目を彩ってきたのだ。</p>



<p>　「地元のお客様は、みんな顔馴染みなんですよ」と小島さんは微笑む。</p>



<p>　リピーターという言葉では足りないほどの信頼関係が、日々のやりとりの中に息づいている。地域の“あたりまえ”として、静かにそこに在り続けるロリアン。それは、“店”というよりも、むしろ“家族の一部”なのかもしれない。</p>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-店を続けること-それは-想い-を守るということ"><strong>店を続けること。それは“想い”を守るということ</strong></h2>



<p>　創業当初、この地域はまだ“田舎”と呼ばれた時代。仕入れ業者すら来てくれず、初代である小島さんの義父が横浜まで電車で粉を担いで帰ってきたという。その粉でパンを焼き、ケーキを作った。始まりは、そんな“手で運ぶ想い”からだった。</p>



<p>　初代は、いわゆる“ガチの職人”。「作り置きはしない」「できたてをすぐに出す」が信条で、研究熱心で、妥協を知らない人だった。味で勝負する。それだけを信じてやってきたからこそ、少しずつ人が集まり、信頼が育った。</p>



<p>　2代目として受け継いだ小島さんは、「その信頼を絶対に途切れさせてはいけない」と心に決めたという。味を守るだけでなく、関係性を守ること。今も来店するお客様から「おばあちゃん元気？」と声をかけられるたび、初代が築いてきた関係の大きさを実感するのだ。</p>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-子どもたちが通う道に-楽しいお店-があってほしいから"><strong>子どもたちが通う道に、“楽しいお店”があってほしいから</strong></h2>



<p>　ロリアンの前を通るのは、幼稚園、小学校、保育園に通う子どもたち。その姿を見て、「この子たちに何か楽しいことができないかな」と思ったのが、ケーキコンテストやイベントを始めたきっかけだった。</p>



<p>「ただ“買う”だけじゃなくて、“遊びに来たくなる店”でありたい」。その想いで始めた取り組みは、地域の家族との距離をぐっと縮めた。</p>



<p>　子どもたちはお店に来るたびにワクワクし、親たちは「自分も昔、ここでケーキを食べて育ったんですよ」と懐かしそうに話してくれるとか。</p>



<p>　そして、その輪が今も広がっている。特別なイベントがある日だけじゃない。たとえば、ふとした午後に「今日、クッキー焼けてるかな？」と覗いてくれるおじいちゃん。学校帰りに「ママにケーキ買って帰ろうかな」と呟く小学生。</p>



<p>ロリアンは、地域の“楽しい記憶”を日々育てている。</p>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-会話の中に宿る-たった一言-の魔法"><strong>会話の中に宿る、“たった一言”の魔法</strong></h2>



<p>　ある日、小島さんのもとに1通のメールが届いた。差出人は、かつて妊娠中に来店した女性だった。</p>



<p>「実はあのとき、すごく辛くて、生きることさえ諦めかけていた。でも、最後にケーキを食べようとお店に行ったら、接客してくれたおばあちゃんが『いつ生まれるの？』『生まれたら見せに来てね』って言ってくれて…」</p>



<p>　その一言で、思いとどまったのだという。</p>



<p>　いま、その女性の子どもは中学生。命を繋ぐきっかけが、ほんの小さな会話の中にあった――その事実に、小島さんも涙をこぼした。</p>



<p>「私たちの仕事は、ただ商品を届けることじゃないんです」と小島さんは言う。</p>



<p>「誰かの人生の時間に、そっと寄り添うこと」。</p>



<p>ケーキには、人の人生に関われる力がある。それは、目立たなくても確かに存在する、“日常の奇跡”なのだ。</p>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-影法師みたいな存在-でありたいと願う気持ち"><strong>「影法師みたいな存在」でありたいと願う気持ち</strong></h2>



<p>「ケーキって、晴れの日に食べるもの。でも、悲しい時にそっと元気をくれる存在でもあるんです」</p>



<p>　だからロリアン洋菓子店は、“前に出すぎない店”であることを大切にしている。</p>



<p>「影法師みたいに、後ろから支えられる存在でいたいんですよ」</p>



<p>　お客様にとって、何かがあったときにふと立ち寄りたくなる場所。前向きな日にも、立ち止まりたい日にも、そっと寄り添ってくれるようなお店。たとえば、小さな子どもが500円玉を握りしめて、お母さんの誕生日ケーキを買いに来る。</p>



<p>その硬貨のぬくもりに、「この子、一生懸命貯めたんだな」と感じる瞬間がある。きっと、その一切れのケーキが、家族の忘れられない思い出になる。</p>



<p>　それを支えることができることに、店としての誇りと使命を感じている。</p>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-クッキーがつなぐ-小さな幸せの贈りもの"><strong>クッキーがつなぐ、小さな幸せの贈りもの</strong></h2>



<p>　人気商品のひとつが、焼きたてのクッキーだ。</p>



<p>　特別な材料や奇抜な装飾があるわけじゃない。むしろ、どこか懐かしい素朴さが魅力で、日持ちもするから“ちょっとした贈り物”にぴったりだ。</p>



<p>「焼いても焼いてもすぐに出ちゃうんです」と笑う小島さん。</p>



<p>平日はひとつだけを買っていくお散歩中の方もいれば、土日は手土産としてまとめ買いをする人も多い。</p>



<p>　焼き立ての香りが店内に漂うと、それだけでお客さんが「今日はある？」とやってくる。日々の中で、ほんの少し甘い気持ちになれる。</p>



<p>ロリアンのクッキーは、まさにそんな“小さな幸せの象徴”なのかもしれない。</p>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-最後に-店が変わらなくても-時代は巡っていく"><strong>最後に：店が変わらなくても、時代は巡っていく</strong></h2>



<p>　今では商店街の姿はほとんど残っていない。でもロリアン洋菓子店は、変わらずそこにある。街の姿が変わっても、人の心に残るものはある。</p>



<p>「また来よう」と思える場所がある。それだけで、人は前を向いて歩いていけるのかもしれない。小さなケーキ屋さん。</p>



<p>でもその場所は、地域の人々にとって、大きな存在だ。ロリアン洋菓子店。その名前を聞いただけで、思い出が浮かぶ。</p>



<p>そんな場所が、誰かの人生の中にあるということ。それこそが、街の“豊かさ”なのではないだろうか。</p>



<p>　今日はこの辺で。</p>
<p>投稿 <a href="https://145magazine.jp/retail/2025/03/local_lorian-sagamino/">地域に寄り添う『ロリアン洋菓子店』が50年以上愛され続ける理由｜神奈川県さがみ野の優しさを紡ぐケーキ屋さん</a> は <a href="https://145magazine.jp">145MAGAZINE</a> に最初に表示されました。</p>
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		<title>磁石の可能性を拓く、マグエバーの挑戦 〜澤渡紀子さんのものづくり哲学〜</title>
		<link>https://145magazine.jp/goodsnews/2025/02/mag-ever-magnet-innovation/?utm_source=rss&#038;utm_medium=rss&#038;utm_campaign=mag-ever-magnet-innovation</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[石郷　学]]></dc:creator>
		<pubDate>Thu, 20 Feb 2025 05:20:23 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[マーケットイン]]></category>
		<category><![CDATA[モノ談]]></category>
		<category><![CDATA[キャリアと生き方｜HERO insight —逆境をチャンスに変えるストーリー]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>　「ここをこうやってやると、ほら。」楽しそうに、実演して、創業以来の挑戦を振り返るのが、マグエバー代表取締役 澤渡紀子さん。主役は磁石である。小学校の [&#8230;]</p>
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<p class="has-background" style="background-color:#faf3e0">　「ここをこうやってやると、ほら。」楽しそうに、実演して、創業以来の挑戦を振り返るのが、マグエバー代表取締役 澤渡紀子さん。主役は磁石である。小学校の時に、砂鉄を集めたくらいの経験しか、僕には記憶がない。本来、地味な存在で、主に企業の取引で使われる程度。馴染みがないけど、彼女は、その磁石のポテンシャルを、BtoCの世界で、日常に快適さをもたらすという切り口で、引き出した。その着眼点は、磁石の力で、僕らの生活を楽しく、救うのだ。</p>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-磁石にかける情熱-家業から独立へ"><strong>磁石にかける情熱——家業から独立へ</strong></h2>



<p>　「磁石」と聞くと、多くの人が思い浮かべるのは、N極とS極が引き合うというお馴染みの性質くらいだろう。普段の生活の中で特に意識することはないかもしれない。けれど、実は私たちの身の回りに“ひっそりと”存在し、重要な役割を果たしている。</p>



<p>　例えば、自動車では電力を高めるために活用され、携帯電話ではマイクに使われて音質を向上させるなど、その影響は意外と広い。ただ、僕らが磁石を直接手に取って生活を変えるわけではないため、身近なものとは感じにくい。</p>



<p>　だからこそ、澤渡さんは磁石に秘められた可能性をもっと別の角度で活かそうとする生粋の“磁石マニア”だ。ただ、その原点を辿ると、彼の父親が磁石を扱う会社を立ち上げ、まさにこうした用途で事業を展開していたことに行き着く。</p>



<p>　極めて身近なところに磁石が存在していたが、それほど彼女は興味があったわけではない。その証拠に、彼女の社会人デビューはそれとは無縁の会社に就職したくらいなのだから。しかし、紆余曲折あって、悶々とする中、父親の会社、マグナで働くことになる。</p>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-磁石を活かした事業展開"><strong>磁石を活かした事業展開</strong></h2>



<p>　最初は、これまでと変わらず働いていた。</p>



<p>　しかし、仕事の面白さを知るにつれ、磁石への興味も自然と深まっていったのだから不思議だ。父親の会社は順調に成長していたものの、その規模の大きさゆえに小回りが利かず、工場の現状を目の当たりにした彼女は、改善に向けて動き出した。</p>



<p>　組織の構造を見直し、士気を高めることで業績を向上させるという手腕を発揮したことで、仕事にのめり込んでいく。そして、「血は争えない」とでも言うべきか、その後、自らの道を切り開くべく、会社を離れ、ついには起業するに至る。その時には磁石の虜であり、そこへの愛ゆえと言っても過言ではない。人生とは、どこでどう転ぶかわからないものだ。</p>



<p>　そして、起業して立ち上げた会社こそが、マグエバーである。</p>



<p>　彼女が意図していたのは、まさに、社名の通り。磁石の価値は無限にあり、それを引き出す役目を担いたいということだった。</p>



<p>これは、彼女の優れた嗅覚があったからこそ成し得たことだ。</p>



<p>　意外かもしれないが、磁石製品は日本のお家芸であり、他国ではあまり見られなかった。とはいえ、彼女は親の会社にいた頃から、海外市場の勢いを肌で感じていた。そして、このままでは磁石業界でも日本が埋もれてしまうのではないか。そんな危機感を抱いていたのだ。</p>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-磁石市場の変化と挑戦"><strong>磁石市場の変化と挑戦</strong></h2>



<p>　だからこそ、彼女は親の会社のように磁石そのものを販売するのではなく、別の方向性を模索するようになった。つまり、磁石にはまだ活かしきれていない“無限の”可能性があると気づいたのだ。</p>



<p>　とはいえ、道のりは決して平坦ではなかった。最初は親の会社の代理店として磁石関連の仕事をしながら、可能性を探り続けた。そして、ようやくその手応えを感じたのは、起業から5年が経った頃だった。</p>



<p>　彼女が目指していたのは、磁石を活用して日常をより快適にすること。そのビジョンが少しずつ形になり始めていた。</p>



<p>　それをもたらすヒントは、シリコンにあると考えていた。</p>



<p>　実は、それは磁石の可能性を伸ばすものでもあった。というのも、僕は専門家じゃないので、軽く流すけど、フェライト磁石は鉄の酸化物を基にした安価な素材で広く使われている。一方、アルニコ磁石は高温でも性能を維持し、サマリウムコバルト磁石も独自の特性を持つが、磁力の強さではネオジム磁石に及ばない。こんな風に、磁石は年々、進化しており、続々と新しいものが出ている。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img data-recalc-dims="1" fetchpriority="high" decoding="async" width="900" height="675" src="https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2025/02/magever250223.jpg?resize=900%2C675&#038;ssl=1" alt="" class="wp-image-54694" srcset="https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2025/02/magever250223.jpg?w=900&amp;ssl=1 900w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2025/02/magever250223.jpg?resize=300%2C225&amp;ssl=1 300w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2025/02/magever250223.jpg?resize=768%2C576&amp;ssl=1 768w" sizes="(max-width: 900px) 100vw, 900px" /></figure>



<p>　とはいえ、それらは一長一短であり、弱点があるのである。</p>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-磁石の-弱点-を克服する"><strong>磁石の「弱点」を克服する</strong></h2>



<p>　その「磁石の弱点」を克服することに注目して、シリコンに注目した。つまり、彼女は父親の会社のように、磁石をそのまま販売するのではなく、シリコンで加工して別の用途に活かせないかと考えた。</p>



<p>「最初は父の会社でもシリコンコーティングを試したんです。でも、なかなか売れなくて……。それでも、私はこの技術には未来があると確信していました。」</p>



<p>　そもそも、磁石の世界には、<strong>強い磁力がある一方で「サビやすい」「割れやすい」という弱点</strong>がある。特に最近、主流の<strong>ネオジム磁石</strong>は強力な磁力を持つが、湿気や水に弱く、<strong>錆びてしまう</strong>という問題があった。</p>



<p>「ネオジムは錆びやすいんですよね。だから、それをどうにかしないといけなかったんです。」</p>



<p>　その課題に対して、澤渡さんは試作を重ねた。そして、シリコンコーティング技術を適切な形で使うことへと辿り着く。マグネットの固定方法を見直したり、磁力とコーティングするシリコンのハイブリッド構造を取り入れることで、より使いやすい製品へと進化させたのだ。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img data-recalc-dims="1" decoding="async" width="1024" height="576" src="https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2025/02/magever250221.jpg?resize=1024%2C576&#038;ssl=1" alt="" class="wp-image-54692" srcset="https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2025/02/magever250221.jpg?resize=1024%2C576&amp;ssl=1 1024w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2025/02/magever250221.jpg?resize=300%2C169&amp;ssl=1 300w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2025/02/magever250221.jpg?resize=768%2C432&amp;ssl=1 768w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2025/02/magever250221.jpg?w=1200&amp;ssl=1 1200w" sizes="(max-width: 1000px) 100vw, 1000px" /></figure>



<p><strong>　そして、磁石を保護しながら、より使いやすくする発想</strong>を実現したのが「<strong>シリコンマグネット i フック</strong>」だった。</p>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-シリコンマグネット-の誕生と革新"><strong>「シリコンマグネット」の誕生と革新</strong></h2>



<p>　磁石をシリコンでコーティングし、フックをつければ錆びない。だから、そのままお風呂や台所で使える。実は、こうした場所にはタオルなどを掛けるスペースが少ないため、意外と便利なのだ。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img data-recalc-dims="1" decoding="async" width="1024" height="576" src="https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2025/02/magever250224.jpg?resize=1024%2C576&#038;ssl=1" alt="" class="wp-image-54702" srcset="https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2025/02/magever250224.jpg?resize=1024%2C576&amp;ssl=1 1024w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2025/02/magever250224.jpg?resize=300%2C169&amp;ssl=1 300w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2025/02/magever250224.jpg?resize=768%2C432&amp;ssl=1 768w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2025/02/magever250224.jpg?w=1200&amp;ssl=1 1200w" sizes="(max-width: 1000px) 100vw, 1000px" /></figure>



<p>　とはいえ、言うほど簡単ではない。シリコンの形状を決め、それに合わせた金型を作り、大量生産の準備を整える必要がある。つまり、資金を調達しながら、税理士と相談しつつ、一歩ずつ進めていく。しかし、その形が本当に正しいのかは、実際に世に出してみるまでわからないのだ。</p>



<p>　その怖さを思えば、どれだけ大きな挑戦かがよくわかる。</p>



<p>　それらがBtoCの形で、次第に、世の中のお店に入って行った時には感慨ひとしおだったろうと思う。</p>



<p>　さらに、彼女の発想はしたたかだ。シリコンコーティング用の金型を活用し、「マグサンド」という商品を生み出した。もともとの形状を別の用途に応用したものだが、これがきっかけで僕はこの会社を知ることになる。そのアイデアの巧みさに、思わず唸った。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img data-recalc-dims="1" loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="576" src="https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2025/02/magever250222.jpg?resize=1024%2C576&#038;ssl=1" alt="" class="wp-image-54693" srcset="https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2025/02/magever250222.jpg?resize=1024%2C576&amp;ssl=1 1024w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2025/02/magever250222.jpg?resize=300%2C169&amp;ssl=1 300w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2025/02/magever250222.jpg?resize=768%2C432&amp;ssl=1 768w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2025/02/magever250222.jpg?w=1200&amp;ssl=1 1200w" sizes="auto, (max-width: 1000px) 100vw, 1000px" /></figure>



<p>　つまり、「マグサンド」は磁石のS極とN極の特性を利用し、物をしっかり挟み込む仕組みになっているのだ。</p>



<p>　すると、それこそ、磁石が吸い付かない場所でも、フックを作ることができる。ガラス窓に表と裏で挟み込めば、何もなかったところにフックが生まれるわけである。</p>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-生活を変える磁石の進化"><strong> 生活を変える磁石の進化</strong></h2>



<p>「磁石ってシンプルに見えて、実は奥深いんです。」</p>



<p>　その言葉どおり、彼女の製品開発には、<strong>磁石の弱点を一つひとつ克服しながら、新たな価値を生み出す挑戦</strong>が詰まっている。</p>



<p> 　彼女は自社のアイデアを形にするだけでなく、磁石の可能性を広げるため、学校にも積極的に足を運んでいる。どういうことかというと、磁石の原理を知ってもらうことで、新たな発想が生まれるきっかけになると考えているのだ。確かに、僕自身の記憶を振り返ってみても、子どもの頃に砂鉄を集めて「これが磁石の働き」と教わっただけでは、「ふーん」で終わってしまっていた。</p>



<p>　例えば、磁石はそのままよりも、鉄で覆うことで磁力が強まる。これは、磁石が鉄に触れることで、鉄の中にS極とN極が生まれ、磁性が加わるためだ。このように、磁石の特性を活かすことで、無限の可能性を引き出せる。</p>



<p>　だからこそ、彼女は柔軟な発想を持つ小学生に向けて授業を行い、考えることの楽しさを伝えているのだ。</p>



<p>　さて、話を聞いていて思ったのは、この会社は「ラボ」だなということ。つまり、消費者の生の声から実際に改良を常にしながら、変化し続けるというのが彼らの真骨頂。</p>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-磁石の可能性は無限大">磁石の可能性は無限大</h2>



<p>　一つ一つの商品は、消費者との接点が織りなす結晶のようなものだ。そう考えると、マグエバーの存在によって、磁石は今後、<strong>より多くの産業や生活シーンで活躍する可能性</strong>を秘めている。</p>



<p>　それは、正直、彼女だけがやっても、ダメだ。磁石の可能性を伸ばすには、まだまだ無限とは言い難いレベルである。だから、その裾野を広げるための学校での授業なのである。</p>



<p>　磁石への愛は尋常ではない。</p>



<p>　当初、会社は長く続かないだろうと言われていた。彼女が「このままでは海外にシェアを奪われる」と警鐘を鳴らしても、周囲は信じなかった。</p>



<p>　しかし今、中国をはじめとする海外勢が磁石市場に深く入り込んでいる。その現状は、彼女の見立てが正しかったことを証明している。そして何より、マグエバーは15年を経た今も、しっかりと地に足をつけて成長を続けている。</p>



<p>　そして、アイデアはもっと出てくる。その上で夢も語る。</p>



<p>「もっと環境に優しい磁石を開発したいですね。持続可能な素材との組み合わせも模索しています。」</p>



<p>　日本の技術力にアイデアをプラスして、周りに左右されることなく、新たな市場を切り開いていくことを目指す。まさに、、、</p>



<p><strong>「磁石の可能性は無限大。」</strong></p>



<p>澤渡さんの挑戦は、これからも続いていく。</p>



<p><strong>今日はこの辺で。</strong></p>
<p>投稿 <a href="https://145magazine.jp/goodsnews/2025/02/mag-ever-magnet-innovation/">磁石の可能性を拓く、マグエバーの挑戦 〜澤渡紀子さんのものづくり哲学〜</a> は <a href="https://145magazine.jp">145MAGAZINE</a> に最初に表示されました。</p>
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		<title>「ノーリミット・ユアライフ」—ALSと共に未来を切り拓く武藤将胤その挑戦の軌跡をアイル副社長・岩本亮磨が見つめる</title>
		<link>https://145magazine.jp/retail/2025/02/muto-masatane-als-challenge/?utm_source=rss&#038;utm_medium=rss&#038;utm_campaign=muto-masatane-als-challenge</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[石郷　学]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 10 Feb 2025 08:05:45 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[買い談]]></category>
		<category><![CDATA[通販/eコマース]]></category>
		<category><![CDATA[キャリアと生き方｜HERO insight —逆境をチャンスに変えるストーリー]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>　そのイベントに行かなければ、武藤将胤さんの存在も、ALS（筋委縮性側索硬化症）という病も知らなかっただろう。徐々に身体の自由を奪い、やがて会話すらま [&#8230;]</p>
<p>投稿 <a href="https://145magazine.jp/retail/2025/02/muto-masatane-als-challenge/">「ノーリミット・ユアライフ」—ALSと共に未来を切り拓く武藤将胤その挑戦の軌跡をアイル副社長・岩本亮磨が見つめる</a> は <a href="https://145magazine.jp">145MAGAZINE</a> に最初に表示されました。</p>
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<p class="has-background" style="background-color:#e5f2fa">　そのイベントに行かなければ、武藤将胤さんの存在も、ALS（筋委縮性側索硬化症）という病も知らなかっただろう。徐々に身体の自由を奪い、やがて会話すらままならなくなる。その病を抱えながらも、挑戦者として生きる武藤さんがそこにいた。その光景は、さらに彼を深く知りたいという思いへと駆り立てた。</p>



<p class="has-background" style="background-color:#dfeef8">　そして、なんの偶然か。その時、武藤さんの説明に合わせて流れた映像に、見覚えのあるロゴが映り込む。ハッとした僕は、すぐにその会社に連絡を取り、話を聞きたいと申し出た。その先にいたのは、僕が馴染みのあるアイルの副社長 岩本亮磨さんだった。なんと、彼は武藤さんの学友だった。岩本さんを通じて見つめた「生きる意味」。インタビューを通じて、武藤さんの熱い想いを紡いでいこうと思う。</p>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-1-仮想と現実を超えて-際立つ武藤将胤という異才"><strong>1. 仮想と現実を超えて——際立つ武藤将胤という異才</strong></h2>



<p>　TOKYO DIGICONXというイベントで出会ったのが、WITH ALSの代表であり、ALSを抱えながらも創造的な活動を続ける武藤将胤さんだった。正直言えば、僕は彼を存じ上げなかった。それこそ、このイベントだって、αUやVRアーティストとして活躍するせきぐちあいみさんに関心を持って、足を並んだくらいだから。（武藤さん、ごめん）。</p>



<p>　ところが、はじまるなり、全く動かない体なのに、あらゆる技術を駆使して、武藤さんが発する言葉に触れて、僕の目に本当に涙が溢れてきた。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img data-recalc-dims="1" loading="lazy" decoding="async" width="900" height="675" src="https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2025/02/mutosan_stage.jpg?resize=900%2C675&#038;ssl=1" alt="" class="wp-image-54628" srcset="https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2025/02/mutosan_stage.jpg?w=900&amp;ssl=1 900w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2025/02/mutosan_stage.jpg?resize=300%2C225&amp;ssl=1 300w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2025/02/mutosan_stage.jpg?resize=768%2C576&amp;ssl=1 768w" sizes="auto, (max-width: 900px) 100vw, 900px" /></figure>



<p>　そのイベントで、せきぐちさんは「メタバースは人類の未来、、、いや、武藤さんこそが、人類の未来だ」と評した。本当にその通りだと思った。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img data-recalc-dims="1" loading="lazy" decoding="async" width="900" height="675" src="https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2025/02/sekiguchisan250201.jpg?resize=900%2C675&#038;ssl=1" alt="" class="wp-image-54625" srcset="https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2025/02/sekiguchisan250201.jpg?w=900&amp;ssl=1 900w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2025/02/sekiguchisan250201.jpg?resize=300%2C225&amp;ssl=1 300w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2025/02/sekiguchisan250201.jpg?resize=768%2C576&amp;ssl=1 768w" sizes="auto, (max-width: 900px) 100vw, 900px" /></figure>



<p>　ALSによって身体をほぼ動かせなくなった武藤さん。しかし彼は、「不可能」だと決めつけられたことを次々と覆し、テクノロジーを駆使して自らの世界を拡張してきた。視線入力による会話、クロスリンガル音声合成技術を用いた多言語コミュニケーション、筋電センサーを活用したアバター操作、そして脳波で動かすロボットアーム……。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img data-recalc-dims="1" loading="lazy" decoding="async" width="900" height="615" src="https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2025/01/sekiguchi-muto250103.jpg?resize=900%2C615&#038;ssl=1" alt="" class="wp-image-54214" srcset="https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2025/01/sekiguchi-muto250103.jpg?w=900&amp;ssl=1 900w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2025/01/sekiguchi-muto250103.jpg?resize=300%2C205&amp;ssl=1 300w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2025/01/sekiguchi-muto250103.jpg?resize=768%2C525&amp;ssl=1 768w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2025/01/sekiguchi-muto250103.jpg?resize=730%2C500&amp;ssl=1 730w" sizes="auto, (max-width: 900px) 100vw, 900px" /></figure>



<p>　それらは「障害を乗り越える手段」ではなく、「可能性を広げる武器」となっていた。</p>



<p>　そのイベントの趣旨は、メタバースの可能性を語るもの。武藤さんとせきぐちさんが表現する仮想空間には、未来があった。そこには動けない人が動けるようになり、声を失った人が話せるようになり、夢を叶える場が広がっている。</p>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-2-彼の熱さは-今に始まったわけじゃない-武藤将胤との出会い"><strong>2. 「彼の熱さは、今に始まったわけじゃない」——武藤将胤との出会い</strong></h2>



<p>　武藤さんはその「可能性」を体現する存在だった。</p>



<p>　そして、冒頭書いた通りだ。居ても立っても居られない僕は、アイルのロゴを見つけるなり、彼とのエピソードを聞かせてくれないかと頼み込んだというわけだ。</p>



<p>　実は、アイル 岩本亮磨さんが武藤将胤（まさたね）さんと出会ったのは、大学時代のことだった。病になる前からの付き合いがあったというのだから、また驚く。武藤将胤さんとは「まさ」と呼ぶ仲。そんなに身近だったのか。当時から「熱い」男で、その行動は予定調和ではない。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img data-recalc-dims="1" loading="lazy" decoding="async" width="900" height="615" src="https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2025/01/iwamotosan25010102.jpg?resize=900%2C615&#038;ssl=1" alt="" class="wp-image-54215" srcset="https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2025/01/iwamotosan25010102.jpg?w=900&amp;ssl=1 900w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2025/01/iwamotosan25010102.jpg?resize=300%2C205&amp;ssl=1 300w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2025/01/iwamotosan25010102.jpg?resize=768%2C525&amp;ssl=1 768w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2025/01/iwamotosan25010102.jpg?resize=730%2C500&amp;ssl=1 730w" sizes="auto, (max-width: 900px) 100vw, 900px" /></figure>



<p>　「彼は、何をするにも本気だった。スポーツのチームにいたけれど、ある日突然『博報堂に入りたい』と言い出して、そのチームをやめたんです。同じ大学でそこに就職する人はおらず、普通なら、そんな進路は考えないような環境でした。でも、彼は本当に博報堂に入って、広告の世界に飛び込んだんです。」</p>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-3-なんら中身は変わらない常識は自ら作り出すもの">3.なんら中身は変わらない常識は自ら作り出すもの</h2>



<p>　物事には変わることと変わらないことがある。話を聞く限り、今の武藤さんと“変わらない”。その言葉に、人間の核心とは変わらないものだなと痛感する。</p>



<p>　その後、二人は社会人になると共に、やりとりが減ったとか。しかし、ある日、その時のチームの仲間から教えられ、岩本さんが目にしたのが、武藤さんのYouTube動画だった。</p>



<p>　「ALSを公表します」というカミングアウトの動画だったのである。</p>



<p>　「衝撃でした。最初は、ALSという病気自体を知らなかった。でも、彼の決意を聞いたときに、ただの絶望じゃないと感じたんです。」</p>



<p>　まさに、岩本さんがいう通りだ。武藤さんにとっては少しもそれは、絶望なんかじゃない。それこそが、今へと至るストーリーの始まりであった。</p>



<p>　とはいえ、さすがにALSの診断を受けた武藤さんは、一度はショックを受けたという。しかし、岩本さん曰く、その帰り道にはすでに「この病気になったからこそ、できることがある」と考え始めていた。</p>



<p>　「普通、そんな風に考えられないですよね。病気が進行すれば、声を失い、身体を動かせなくなる。それでも、彼は前を向いていた。あいつ、バケモンやな、と思いました。」</p>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-4-病気になったからこそできることがある-武藤将胤の決断"><strong>4. 「病気になったからこそできることがある」——武藤将胤の決断</strong></h2>



<p>　ALSは徐々に身体の自由を奪う病だ。</p>



<p>　2年ほどで歩けなくなり、さらに数年後には自力で呼吸もできなくなる。しかし、彼はその間に、目で操作するDJパフォーマンス「EYE VDJ」を開発し、新たな表現の道を切り拓いた。</p>



<p>　それも、医者からその宣告を受ける前、武藤さんはDJのような活動をしていたからだった。その話を聞いて僕も、武藤さんに上記イベント当日に出会った時のことを思い出した。</p>



<p>　「絶望に打ちひしがれて、何が自分を奮い立たせてきたのか」。そう問う僕に、武藤さんは目線でキーボードを打つようにして、言葉を紡いで、それが彼の音声に置き換えられて、しっかりこう答えた。</p>



<p>　「今、できることをやろう。それが僕にとっては“創作”だったのです」。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img data-recalc-dims="1" loading="lazy" decoding="async" width="900" height="615" src="https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2025/01/mutosan250101.jpg?resize=900%2C615&#038;ssl=1" alt="" class="wp-image-54211" srcset="https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2025/01/mutosan250101.jpg?w=900&amp;ssl=1 900w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2025/01/mutosan250101.jpg?resize=300%2C205&amp;ssl=1 300w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2025/01/mutosan250101.jpg?resize=768%2C525&amp;ssl=1 768w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2025/01/mutosan250101.jpg?resize=730%2C500&amp;ssl=1 730w" sizes="auto, (max-width: 900px) 100vw, 900px" /></figure>



<p>&nbsp;　深く言葉が心に刺さった。僕の言葉にうなづきながら、岩本さんは続けた。</p>



<p>　「それだけじゃない。ALSと診断を受けた人がかっこよく乗れる車椅子をクラウドファンディングで開発したり、視線入力技術を活用してパフォーマンスを行ったり。『やれることをやろう』という彼の信念が、次々と形になっていった。」</p>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-5-move-fes-への支援-アイルが動いた理由"><strong>5. MOVE FES.への支援——アイルが動いた理由</strong></h2>



<p>　武藤さんはそのALSが進行する中でも、結婚を決意した。岩本さんも勿論、駆けつけて、お祝いしたけど、その時、腕は肩より上で、腕が上がらない状況だった。時を重ねていくことが、どれだけ怖かっただろうかと思う。それでいて、伴侶を得る決断ができる強さにも感動した。</p>



<p>　そして、岩本さんも彼の想いに応えようと、動き出す。</p>



<p>　「アイルとして何かできないかと思いました。個人的な寄付はしていたけれど、それでは限界がある。会社として関わることで、もっと大きな力になれるんじゃないかと。」</p>



<p>　それで、2018年、武藤さんはアイル主催の「BACKYARD FES」というイベントで、視線入力を活用したDJパフォーマンスを披露したのだ。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img data-recalc-dims="1" loading="lazy" decoding="async" width="900" height="615" src="https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2025/02/mutosan-backyard.jpg?resize=900%2C615&#038;ssl=1" alt="" class="wp-image-54451" srcset="https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2025/02/mutosan-backyard.jpg?w=900&amp;ssl=1 900w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2025/02/mutosan-backyard.jpg?resize=300%2C205&amp;ssl=1 300w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2025/02/mutosan-backyard.jpg?resize=768%2C525&amp;ssl=1 768w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2025/02/mutosan-backyard.jpg?resize=730%2C500&amp;ssl=1 730w" sizes="auto, (max-width: 900px) 100vw, 900px" /></figure>



<p>　もうその頃には、体が動かず、車椅子の状態。それでも、先ほど、書いた通り、カッコよく乗れる車椅子で現れて、それを演じていたのだ。さすがのエピソードである。</p>



<p>　「僕らが携わる（ECの）業務は、裏方の役割が多い。「まさ」の活動も同じだと思うんです。ALSのような難病の存在は、まだまだ社会の表舞台では見えにくい。でも、僕らの会社のコンセプトは『バックヤードに光を当てる』こと。「BACKYARD FES」の理念にふさわしいと思って、社に提案したんです」</p>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-6-稼ぐだけでは語れない企業価値-意義">6.稼ぐだけでは語れない企業価値、意義</h2>



<p>　それも武藤さんには大事なステップになったのかもしれない。巻き込む力が尋常ではない。そう岩本さんがいう通り、武藤さんは「MOVE FES.」というイベントを自ら中心となり、立ち上げたのだった。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img data-recalc-dims="1" loading="lazy" decoding="async" width="900" height="615" src="https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2025/02/movefes2024.jpg?resize=900%2C615&#038;ssl=1" alt="" class="wp-image-54454" srcset="https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2025/02/movefes2024.jpg?w=900&amp;ssl=1 900w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2025/02/movefes2024.jpg?resize=300%2C205&amp;ssl=1 300w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2025/02/movefes2024.jpg?resize=768%2C525&amp;ssl=1 768w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2025/02/movefes2024.jpg?resize=730%2C500&amp;ssl=1 730w" sizes="auto, (max-width: 900px) 100vw, 900px" /></figure>



<p>　そう。僕が武藤さんと出会ったイベントで披露していたのは、このMOVE FES.の一部分を演じて見せたものだった。</p>



<p>　武藤さんが事前に曲を作り、視線でDJを行い、せきぐちさんがXR技術を駆使してリアルタイムでライブペイントを行う。そのパフォーマンスには、リアルとバーチャルの垣根を超えた表現が詰まっていた。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img data-recalc-dims="1" loading="lazy" decoding="async" width="900" height="615" src="https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2025/01/sekiguchi-muto250101.jpg?resize=900%2C615&#038;ssl=1" alt="" class="wp-image-54213" srcset="https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2025/01/sekiguchi-muto250101.jpg?w=900&amp;ssl=1 900w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2025/01/sekiguchi-muto250101.jpg?resize=300%2C205&amp;ssl=1 300w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2025/01/sekiguchi-muto250101.jpg?resize=768%2C525&amp;ssl=1 768w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2025/01/sekiguchi-muto250101.jpg?resize=730%2C500&amp;ssl=1 730w" sizes="auto, (max-width: 900px) 100vw, 900px" /></figure>



<p>　会場内の画面に、せきぐちさんが装着したApple Vision Proから見える光景が浮かび、曲に合わせ、花を描いていく。</p>



<p>　そのアートは「視線による表現」の極みだった。身体の自由を失っても、表現する力は失われない。これは「障害を乗り越えた」話ではなく、「新しい可能性を創造した」話なのだ。</p>



<p>　アイルはMOVE FES.のスポンサーとなった。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img data-recalc-dims="1" loading="lazy" decoding="async" width="900" height="615" src="https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2025/01/mutosan250105.jpg?resize=900%2C615&#038;ssl=1" alt="" class="wp-image-54218" srcset="https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2025/01/mutosan250105.jpg?w=900&amp;ssl=1 900w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2025/01/mutosan250105.jpg?resize=300%2C205&amp;ssl=1 300w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2025/01/mutosan250105.jpg?resize=768%2C525&amp;ssl=1 768w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2025/01/mutosan250105.jpg?resize=730%2C500&amp;ssl=1 730w" sizes="auto, (max-width: 900px) 100vw, 900px" /></figure>



<p>　以来、毎回支援を続けている。それができたのは、アイルという会社の風土もあるだろう。恐る恐る、シルバースポンサーをしようとした岩本さん。それに対して、会社が出した答えは、何言っているんだ！ゴールドスポンサーだろと。</p>



<p>　心から僕は思う。事業は稼がないといけない。けれど、稼いだお金が何に使われるか。それも大事だ。それを織り込んで、その企業と付き合おうと思えることが、持続可能な世の中じゃないか。</p>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-7-声を失っても-伝え続ける-テクノロジーとalsの可能性"><strong>7.「声を失っても、伝え続ける」——テクノロジーとALSの可能性</strong></h2>



<p>　話を戻そう。武藤さんの凄さを示す一面として、人工呼吸器のエピソードがある。</p>



<p>　ALS患者が生きるためには、人工呼吸器が必要になる。しかし、そのためには気管切開をしなければならず、声を失うことになる。実は、その現実を前に、多くのALS患者が呼吸器の装着を拒否し、命を絶つ道を選んでしまうという。</p>



<p>「彼はそれを選ばなかった。声を失ってでも、生きることを決めたんです。でも、ただ生きるだけじゃない。事前に自分の声を録音し、テクノロジーの力で、それを使い続ける道を選んだ。」</p>



<p>　そして、それだけではない。彼はALSが治らないことを受け入れつつ、「生きる」決断をしたこと。なぜ生きるのかといえば、それは100年後の未来、この病気に罹っても治る世の中を祈ってのことだ。</p>



<p>&nbsp;　つまり、武藤さんの活動は、単なる自己表現ではない。それは、ALSという病気の認知を広め、未来の患者たちが「治る」病気にするための戦いでもある。その研究にはどうしてもお金がかかる。だから、認知が広まる必要性があり、お金が集まる流れが必要なのだ。</p>



<p>　岩本さんの言葉に、僕は心からうなづいた。</p>



<p>　「普通、自分の命が助からないとわかっていても、そこまでできますか？ 彼は使命を持っているんです。」</p>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-8-未来へ-アイルと武藤将胤が描く社会"><strong>8. 未来へ——アイルと武藤将胤が描く社会</strong></h2>



<p>　繰り返すが、自分たちの支払ったお金が回り回ってどこに使われるのか。行きつく先の一つにALS支援があるとすれば、その支払いだけの意義がある。武藤さんの行動力を感じながら僕も自分で何ができるのかを思った。</p>



<p>　だから、アイルがEC業界だからといって、書いているわけでもない。書くべきこと、広がるべきことだと思ったから、書いているまでだ。ただ敢えて言うなら、僕もEC業界にも関わる一人として、そういう行動をしている彼らの一面を知って、仲間として誇りに思った。</p>



<p>　そして未来へ。</p>



<p>　アイルはMOVE FES.の支援を続けるだけでなく、技術面でも何か貢献できることがないか模索している。視線入力技術や遠隔操作ロボットの発展は、EC事業とも親和性が出てくるのではないかという。</p>



<p>　最後に、岩本さんに「武藤さんに伝えたい言葉は？」と尋ねると、彼は笑ってこう言った。</p>



<p>「もっと頑張れ。」</p>



<p>　一見、シンプルな言葉。でも、その背景には、長年の友情と、彼の挑戦を誰よりも近くで見てきた岩本さんの想いが詰まっている。</p>



<p>「彼は昔から変わらない。学生時代も今も、全力でぶつかり、全力で挑戦してる。だから、俺ももっと頑張らないとなって思うんです。」</p>



<p>　言うなれば、その言葉は武藤さんに向けたものであり、自分に向けたものでもあるのだ。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img data-recalc-dims="1" loading="lazy" decoding="async" width="900" height="615" src="https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2025/01/iwamotosan250104.jpg?resize=900%2C615&#038;ssl=1" alt="" class="wp-image-54217" srcset="https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2025/01/iwamotosan250104.jpg?w=900&amp;ssl=1 900w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2025/01/iwamotosan250104.jpg?resize=300%2C205&amp;ssl=1 300w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2025/01/iwamotosan250104.jpg?resize=768%2C525&amp;ssl=1 768w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2025/01/iwamotosan250104.jpg?resize=730%2C500&amp;ssl=1 730w" sizes="auto, (max-width: 900px) 100vw, 900px" /></figure>



<p>　ノーリミット・ユアライフ——武藤将胤が掲げる言葉。彼の限界を超え続ける生き様は、これからも多くの人の心を動かし続ける。</p>



<p>今日はこの辺で。</p>
<p>投稿 <a href="https://145magazine.jp/retail/2025/02/muto-masatane-als-challenge/">「ノーリミット・ユアライフ」—ALSと共に未来を切り拓く武藤将胤その挑戦の軌跡をアイル副社長・岩本亮磨が見つめる</a> は <a href="https://145magazine.jp">145MAGAZINE</a> に最初に表示されました。</p>
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		<title>逆境から未来を切り開く――松崎淳が描く挑戦の軌跡</title>
		<link>https://145magazine.jp/retail/2024/11/jun-matsuzakis-trail-of-challenges/?utm_source=rss&#038;utm_medium=rss&#038;utm_campaign=jun-matsuzakis-trail-of-challenges</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[石郷　学]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 22 Nov 2024 09:45:00 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[買い談]]></category>
		<category><![CDATA[通販/eコマース]]></category>
		<category><![CDATA[キャリアと生き方｜HERO insight —逆境をチャンスに変えるストーリー]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>　&#160;今のスマートな考え方からは想像もつかない。美容健康系ECのコンサルタントやスペシャリストを企業に送り込む仕事をする松崎淳さん。その人生は [&#8230;]</p>
<p>投稿 <a href="https://145magazine.jp/retail/2024/11/jun-matsuzakis-trail-of-challenges/">逆境から未来を切り開く――松崎淳が描く挑戦の軌跡</a> は <a href="https://145magazine.jp">145MAGAZINE</a> に最初に表示されました。</p>
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										<content:encoded><![CDATA[
<p class="has-background" style="background-color:#daeef9">　&nbsp;今のスマートな考え方からは想像もつかない。美容健康系ECのコンサルタントやスペシャリストを企業に送り込む仕事をする松崎淳さん。その人生は、平坦な道ではなかった。35歳までは、転職を繰り返す「ジョブホッパー」として社会的に不安定な状況にあった。しかし、天真堂という化粧品OEM企業との出会いが、彼の人生を劇的に変えることになる。過去の挫折と再起を経て、自らの価値観を再構築し、現在は新しいフィールドで活躍する彼の軌跡を追う。彼の物語は、挑戦を恐れずに一歩踏み出す勇気を、僕らに与えてくれる。</p>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-迷走の中で見つけた転機">迷走の中で見つけた転機</h2>



<p>　不思議な話だけど、彼の話によると、実は日本の就職氷河期に苦しんだかつての若者。それは、ネット系の企業によって改めて救われたのではないかという思いを強くした。<br><br>　松崎さんは日本体育大学を卒業後、教員になる夢を断念した。いうまでもなく、そこに多くの人が殺到し、そして語弊を恐れず言えば、あぶれた。それで、就職活動を開始するものの、その先の未来にキャリアビジョンを描くことなく、迷走することになった。<br><br>　流れるままアパレル業界へ飛び込むも、長続きしない。最初の会社は2年ほどで辞めた。とにかく、「社会を舐めていました」と松崎さん。そして、ついに追い詰められることになった。</p>



<p>　その後も転職を繰り返し、ついには心身を病むほどの状態に陥ったのである。すでに結婚していて、家族の支えを受けながらも、一時は1年半もの間引きこもる生活を送る。この時期、彼は社会との繋がりを失いかけていたのである。</p>



<p>　言葉を選ばず言えば、こうやって“腐って”いって、社会に未来を見出せず、諦めた人も少なくなかったのではないか。でも、彼は違っていて、まさに人との出会いが自らの人生に明るい材料を灯すことになる。</p>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-天真堂で得た学びと自己成長">天真堂で得た学びと自己成長</h2>



<p>　そんな彼の転機は、20代の頃に築いた人間関係から訪れた。松崎さんは社会との距離を置いていた。そんな同僚からの誘いすらも、拒絶しようとしていた。だが、信頼していた仲間だという理由もあって、食事をともにした。</p>



<p>　そして、そのかつての同僚に自分の今の状態を全て打ち明けた。そして、うちに来ないかと声をかけてくれて、入社することになったのが、天真堂。</p>



<p>　松崎さんがどれだけ不安だったかを思うと計り知れない。1年半、ほぼ社会でなんの役も立っていない。そんな自分がその会社で貢献できるのか。でも、彼はここで奮起する。</p>



<p>　貯金を切り崩して、その一年半でほぼ使い尽くす寸前であった。だから毎月、給料が入ってくることのありがたみを、強く、強く、痛感するのである。先ほどの「社会を舐めていました」の言葉の重みを感じる。</p>



<p>　入社当時は、化粧品や健康食品に関する知識はほぼゼロ。それでも、後がないという危機感を糧に、彼は仕事に対する姿勢を大きく変えていった。</p>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-勉強する-という習慣との出会い">「勉強する」という習慣との出会い</h2>



<p>　それより以前と以後の彼とでは何が違ったのだろうと思う。　<br><br>　これまで転職を繰り返してきた松崎さんにとって、天真堂は全く新しいフィールドだった。それまでの彼の働き方は、言わば「その場しのぎ」。しかし天真堂での業務は、クライアントが製品を成功させるために、深い知識と徹底した準備が必要な世界だった。</p>



<p>　入社直後、彼は手探りで知識を吸収する日々を送る。化粧品業界の仕組み、薬機法や景品表示法の基礎、さらにはOEM製品の開発プロセス。これらを理解するために、本を購入し独学で学び、取引先や社内の先輩に教えを請いながら知識を深めていく。</p>



<p>　社会人になって初めて「勉強する」という姿勢を身につけた彼は、次第にこの学びの楽しさを見出していったのである。</p>



<p>　そして、改めて思うのは天真堂が成長させていたのは、ネットショップであること。</p>



<p>　2014年頃にはネットは人々の生活に浸透し始め、マーケットが生まれ始めた。新しい会社が参入することで、利益を得られるくらいにはなっていた。だから、天真堂はそれらを取引先に持つことで、伸びた。</p>



<p>　同じようにして、一度、社会から見放され、燻っていた人間は、成長するネット企業に、奮起できるチャンスをみたのかもしれない。松崎さんもその一人じゃないかと思う。ここが、先ほど、就職氷河期で打ちのめされた人がネット企業に救われたと僕が語る所以である。</p>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-btob営業の独自性-モノを売らない-営業とは">BtoB営業の独自性――“モノを売らない”営業とは</h2>



<p>　さて、天真堂のやり方の何が良かったのだろう。天真堂が行っていたのは、単なる「製品を作る」仕事ではなかった。確かに、同社はOEM（相手先ブランド製造）企業として、製造販売元の免許を活用し、化粧品や健康食品の製品開発をクライアントと共に行う会社である。</p>



<p>　しかし、その営業スタイルは、従来のOEMとは一線を画していたのだ。</p>



<p>　それを補完する要素を一緒に提案することで、その商品が売れ続ける精度を高めていたのである。<br><br>　つまり、松崎さんはここで、プロダクト（製品）だけでなく、プロモーション（販売促進）、プレイス（流通）、プライス（価格戦略）という4P全体を視野に入れた提案を実践した。</p>



<p>　中小企業が持つ課題はなんだったのか。それは「良い商品を作っても売れない」という壁である。それを打破するために、徹底したマーケティング支援を行ったわけだ。</p>



<p>　これは同時に、小手先のテクニックではないことを意味する。物事を俯瞰して、提案するものだから、簡単ではない。だから、これを苦手として、辞めていく社員も少なくはなかった。ただ、彼は水を得た魚のようにのびのびと泳いでいく。寧ろ、なぜ理解できないのだろう。彼は自分で不思議に思うくらいに、それを自らの力に変えた。</p>



<p>　思うに、その挫折の経験に伴う親身な人格形成と、勉強量が比例していたのではないか。人生経験がもたらす深い学習こそが、真にクライアントのニーズに応えていくのだと思う。</p>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-画期的な取り組み-医薬部外品ストックモデル">画期的な取り組み――医薬部外品ストックモデル</h2>



<p>　そして、当時として画期的な要素を、天真堂は持っていた。<br><br>　天真堂のもう一つの強みは、当時のオーナーが打ち出した「医薬部外品ストックモデル」である。新しい製品をゼロから開発し、厚生労働省の承認を得るためには膨大な時間がかかる。そのため、多くの中小企業が参入を諦めざるを得ない分野だった。</p>



<p>　しかし、天真堂では、あらかじめ医薬部外品の承認を取得した製品を自社でストックしておくという戦略を採用。これにより、クライアントは商品をゼロから開発する必要がない。既存のストックを活用して、自社ブランドに合わせた商品を短期間でリリースできるようになったのだ。</p>



<p>　この手法は、今では多くの企業が取り入れるまでになった。いわば、それだけマーケットを伸ばす要因であったわけで、その先行者利益を一手に受けた。中小企業でも素早く結果を出せる環境が整い、天真堂は競争優位性を確立して、その勢いに拍車がかかる。</p>



<p>　しかも、松崎さんはそれを4Pと合わせて提案していく。定期購入と呼ばれる手法でそれをやっていたから、継続的な利用にもつながった。彼の取引先を急激に伸ばして、業績を安定させることに大きく寄与した。</p>



<p>　彼らは新規の拡大とともに、継続的な利用をする企業の増加に伴い、大きな躍進を手にしたのである。当然、彼は営業の責任者にまで上り詰めることになった。</p>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-事業を支える-という営業の醍醐味">「事業を支える」という営業の醍醐味</h2>



<p>　その中で、松崎さんの脳裏に焼きついているのは、マンションの一室から事業をスタートさせた若い経営者との仕事。2014年頃の話だから、スタートアップも多い。環境としては未開拓の部分であり、手法も抑えているから、伸びたら強い。</p>



<p>　松崎さんは彼らと二人三脚で事業計画を練り、最終的には年商20億円を超える企業にまで成長させることに成功した。この経験を通じて彼は、「顧客の成功こそが自分の成功」という信念を確立した。</p>



<p>　その後、2019年、松崎さんは天真堂の取締役に就任し、経営に携わる立場となる。ただ、良いことばかりではない。天真堂の手法は、中小企業だからこそ合致した。コロナ禍を経て、同じ業界に大手企業が参入してきた時に、広告などの単価が変容してきて、風向きが変わった。</p>



<p>　これまでの仕組みで構築してきた土台となる数字が変わった。資本力のあるところが存在感を示すようになったのだ。また、会社はM＆Aによりオーナーが変わって、時代と環境の変化の中で彼の方程式に揺らぎが出てきた。</p>



<p>　それと同時に芽生える挑戦心。今一度、まっさらな状態で自分自身、これまで“培ってきたものをさらにブラッシュアップ”できないかと思案するようになり、3年間の在任を経て辞任を決意する。</p>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-経営への挑戦と次のステージ">経営への挑戦と次のステージ</h2>



<p>　その後、松崎さんは、ルルーナなどの企業を相手に、D2Cコンサルタントとして活動を開始。そして、新たな挑戦として、人材紹介業もやって、スペシャリストを相応しく企業へと送り込む。</p>



<p>　そこで、松崎さんはこう語るわけである。「やっぱりスタートアップが伸びていくあの躍動感が忘れられない」。</p>



<p>　人材業をやる理由はそこにもあるという。かつてスタートアップが成長していく中で、多くがその人材不足に悩んでいることを実感してきた。だから、スタートアップを伸ばしてきた知識、向き合い方を、その人材と掛け合わせるのだ。そうすれば、企業が成長し、人がイキイキする土壌ができる。日本はきっと、もっとよくなる。彼は純粋にそう思っている。</p>



<p>　そして「優れた商品やサービスを日本中に広めたい」という熱い想い。これを新たなミッションとしている。</p>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-逆境を糧にした哲学">逆境を糧にした哲学</h2>



<p>　　先ほど、僕は松崎さんが“培ってきたものをさらにブラッシュアップする”為に今があると書いた。そのブラッシュアップとは何か。</p>



<p>&nbsp;　それこそが時代の流れを受けてのものだ。彼が関わっていたのは定期購入と呼ばれる手法。それこそ、2014年代でいえば、「とにかく解約させない」ということが大事。そこばかりが強調されて、伸びた企業が少なくない。</p>



<p>　ただ、良い意味で、大企業が参入してその手法が健全化された。その時に、彼の本質的な視点と今の時代を見据えた継続顧客のあり方を考えている。つまり、お客様との関係性を築きながら、ともに成長していくビジョンである。それは、2014年時代とは大きく異なる。</p>



<p>&nbsp;&nbsp;だからこそ、彼が成長へと導いた本質と今の時代との掛け合わせにより、スタートアップは以前よりもっと健全に、お客様に寄り添いながら、マーケットを牽引していけると語るわけである。</p>



<p>　松崎さんの物語は、「人との繋がり」と「挑戦を恐れない精神」が軸となっている。過去の失敗や苦悩を隠さず、それを糧に成長してきた姿は、現代の私たちに勇気と気づきを与えてくれる。</p>



<p>　松崎さんの人生は、まだ発展途上だ。天真堂で培った知識や経験、そして人々との繋がりを基盤に、次々と新しいフィールドへと踏み出していく。その姿は、多くの人々に「何かを始める勇気」を与えるものと言えるだろうし、その横に必ずや彼が寄り添っていてくれるだろう。</p>



<p>　今日はこの辺で。</p>
<p>投稿 <a href="https://145magazine.jp/retail/2024/11/jun-matsuzakis-trail-of-challenges/">逆境から未来を切り開く――松崎淳が描く挑戦の軌跡</a> は <a href="https://145magazine.jp">145MAGAZINE</a> に最初に表示されました。</p>
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		<title>「柔軟性」と「正直さ」積み上げ築き上げた グリーンレーベル リラクシング 栗本さんの接客の質と軌跡</title>
		<link>https://145magazine.jp/retail/2024/10/green-label-jiyugaoka-shop-quality-of-kurimotos-customer-service-and-its-trajectory/?utm_source=rss&#038;utm_medium=rss&#038;utm_campaign=green-label-jiyugaoka-shop-quality-of-kurimotos-customer-service-and-its-trajectory</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[石郷　学]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 09 Oct 2024 05:15:00 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[リアル店舗]]></category>
		<category><![CDATA[買い談]]></category>
		<category><![CDATA[【Buying】マーケティング・CRM]]></category>
		<category><![CDATA[Shop/接客スキル]]></category>
		<category><![CDATA[キャリアと生き方｜HERO insight —逆境をチャンスに変えるストーリー]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>　純粋に僕は、その人の接客に対して、柔軟性を感じたのである。その人とは、 グリーンレーベル リラクシング自由が丘店 ストアマネージャー栗本朋香さんであ [&#8230;]</p>
<p>投稿 <a href="https://145magazine.jp/retail/2024/10/green-label-jiyugaoka-shop-quality-of-kurimotos-customer-service-and-its-trajectory/">「柔軟性」と「正直さ」積み上げ築き上げた グリーンレーベル リラクシング 栗本さんの接客の質と軌跡</a> は <a href="https://145magazine.jp">145MAGAZINE</a> に最初に表示されました。</p>
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										<content:encoded><![CDATA[
<p class="has-background" style="background-color:#edf6fb">　純粋に僕は、その人の接客に対して、柔軟性を感じたのである。その人とは、 グリーンレーベル リラクシング自由が丘店 ストアマネージャー栗本朋香さんである。かくいう彼女は「STAFF OF THE YEAR 2024」でグランプリを受賞した販売員。彼女がどのように日々の接客でお客様と向き合い、その柔軟性と真摯な対応がどのように顧客満足度の向上に繋がっているのか。それを取材を通して、深掘りしようと考えたのである。</p>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-1-接客スタイルとは何か"><strong>1. 接客スタイルとは何か？</strong></h2>



<p>　冒頭、書いた柔軟性とは何か。STAFF OF THE YEAR という催しは、接客のスキルを競うことで業界全体のスタッフの質を上げているのは事実。だが一方で、語弊を恐れず言えば、いつしか「戦いに勝つこと」が目的になりつつあったように思う。</p>



<p>　過去の戦い方をスタッフたちは徹底的に研究し、練習を重ねてきた。だけど裏を返せば、今回のように戦い方そのもののルールが変わることで、その対策に動揺が走るわけだ。</p>



<p>　でも、ルール変更が寧ろ、良かった。躊躇した販売員もいる。けれど、その分、スタッフの持つ本来の接客技術が試されることになったからである。　</p>



<p>　それは、アンミカさんの言葉にも表れているようにも思う。</p>



<p>　接客の会話やコミュニケーションに多くの時間は割かれてしまい、結果として肝心な服の提案や説明が少なくなったのではないか。</p>



<p>　つまり、お客様の「好き」から「似合う」へと自然と乗り換えるよう導くこと。それこそが、スタッフにできる素晴らしさなのだ。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img data-recalc-dims="1" loading="lazy" decoding="async" width="900" height="615" src="https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2024/09/sty240923.jpg?resize=900%2C615&#038;ssl=1" alt="" class="wp-image-51477" srcset="https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2024/09/sty240923.jpg?w=900&amp;ssl=1 900w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2024/09/sty240923.jpg?resize=300%2C205&amp;ssl=1 300w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2024/09/sty240923.jpg?resize=768%2C525&amp;ssl=1 768w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2024/09/sty240923.jpg?resize=730%2C500&amp;ssl=1 730w" sizes="auto, (max-width: 900px) 100vw, 900px" /></figure>



<p>　その点、栗本さんは、ルールにとらわれず、自分らしく、それを実践していた。自分の考えも弁えながら、必要な時間で、お客様の求める内容と満足度に対して、自然体で向き合い、結果を出していた。要するに、柔軟に臨機応変に対応できる素地があったということだ。</p>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-2-接客における柔軟性とは"><strong>2. 接客における柔軟性とは？</strong></h2>



<p>　開口一番、それを僕が口にすると、にっこりして、こう答えた。</p>



<p>　「私もお客様にどう喜んでいただけるか。それを常に考えていました。戦い方に備えた訓練はしていましたが、私自身、そこに捉われることなく、実践できました。私も、接客に柔軟性は大事だと思います。」</p>



<p>　では、その柔軟性はいかにして生まれたのか。</p>



<p>　その意味で言うと、このお店が教えてくれたことは大きい。語られることはシンプルで、お客様一人ひとりに合わせた接客であること。</p>



<p>　これは、リアルな店舗での彼女の洞察力。そして、そこに対しての答えと実践。その繰り返しで身についたものである。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img data-recalc-dims="1" loading="lazy" decoding="async" width="900" height="615" src="https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2024/10/kurimotosan241003.jpg?resize=900%2C615&#038;ssl=1" alt="" class="wp-image-51878" srcset="https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2024/10/kurimotosan241003.jpg?w=900&amp;ssl=1 900w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2024/10/kurimotosan241003.jpg?resize=300%2C205&amp;ssl=1 300w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2024/10/kurimotosan241003.jpg?resize=768%2C525&amp;ssl=1 768w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2024/10/kurimotosan241003.jpg?resize=730%2C500&amp;ssl=1 730w" sizes="auto, (max-width: 900px) 100vw, 900px" /></figure>



<p>　つまり、彼女が勤める自由が丘店は、オシャレな繁華街。とはいえ、住宅街としての側面を持った街でもある。実にさまざまなお客様が来店するのであり、だからこそ、それが大事になる。</p>



<p>　「お客様がスーパーの袋を持っている場合、今日はあまり購入意欲がないかもしれないと判断します。そのため、無理にセールスをかけることはせず、お客様のペースに合わせた接客を心がけています」。</p>



<p>　どうしても販売員である以上、商品を売り込みたくなる。けれど、長い目で見て、必要な提案のあり方を彼女なりに割り出してきたわけである。そのあり方がたくさん、自分の頭の中に入っている。このことが今となっては大きな財産であることを明らかにした。</p>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-3-正直さと信頼の重要性"><strong>3. 正直さと信頼の重要性</strong></h2>



<p>　続けて、僕はこう話してみた。</p>



<p>　個々のお客様ごと、見合った提案が自然に行われている。それが満足度を高める一方で、バラバラに提案しているわけではない。どのお客様でも共通して、意識していることもあるだろう。それが何か、気になった。</p>



<p>　すると、この返事がまた、先ほどの柔軟性の話にも直結する。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img data-recalc-dims="1" loading="lazy" decoding="async" width="900" height="615" src="https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2024/10/kurimotosan240902.jpg?resize=900%2C615&#038;ssl=1" alt="" class="wp-image-51877" srcset="https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2024/10/kurimotosan240902.jpg?w=900&amp;ssl=1 900w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2024/10/kurimotosan240902.jpg?resize=300%2C205&amp;ssl=1 300w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2024/10/kurimotosan240902.jpg?resize=768%2C525&amp;ssl=1 768w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2024/10/kurimotosan240902.jpg?resize=730%2C500&amp;ssl=1 730w" sizes="auto, (max-width: 900px) 100vw, 900px" /></figure>



<p>　栗本さんが共通して大切にしているのは「正直さ」なのである。彼女は、似合わないと思った商品を勧めることは決してしない。販売員である以上、売れることは大事。それこそ、実績に捉われるほど、そこに正直になれないことだってある。だけど、、、、</p>



<p>「お金を払っていただく以上、後悔してほしくないんです。なので、似合わないと感じたら正直に伝えることを心がけています」。</p>



<p>　確かに、仲良くなるだけではだめだ。そしてその親近感は率直に自分の思いを伝えるために、必要なこと。その着地に対して、バランスを見て適応させているのだ。この彼女なりの知見がこの提案へと活かされるわけである。全ての考えが一つにつながって、長年にわたる顧客の信頼を得ることになっていることがわかる。</p>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-4-お客様の笑顔は観客席の歓声のようだ"><strong>4.お客様の笑顔は観客席の歓声のようだ</strong></h2>



<p>　そして、彼女は、思いがけず、自分の過去の話をしてくれた。それがまた、彼女のプロ意識を高めていることにハッと僕は気付かされた。</p>



<p>　「実は、私、クラシックバレエをやっていたんです」。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img data-recalc-dims="1" loading="lazy" decoding="async" width="900" height="615" src="https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2024/10/kurimotosan241005.jpg?resize=900%2C615&#038;ssl=1" alt="" class="wp-image-51882" srcset="https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2024/10/kurimotosan241005.jpg?w=900&amp;ssl=1 900w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2024/10/kurimotosan241005.jpg?resize=300%2C205&amp;ssl=1 300w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2024/10/kurimotosan241005.jpg?resize=768%2C525&amp;ssl=1 768w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2024/10/kurimotosan241005.jpg?resize=730%2C500&amp;ssl=1 730w" sizes="auto, (max-width: 900px) 100vw, 900px" /></figure>



<p>　つまり、このお店は彼女にとっての“ステージ”なのだ。クラシックバレエをやっていた時に、常々意識していたのは、いかに自分の演じたことで観客の人を喜ばせられるかということ。</p>



<p>　まさに、彼女はこのお店を“ステージ”に例えて説明するのである。</p>



<p>　接客を通して、どれだけお客様を喜ばせられるか。そこへの着地に向かって、日頃、仕事をしている。ある意味、接客という“舞い”を見事に演じ切っているわけなのである。</p>



<p>　では、お客様が本当に心から喜んでもらうことは何か。そう考えた先に行き着くのは、彼女らしい正直さ、柔軟さだということには、非常に納得できた。そして裏付けられる洞察力と日頃の勉強である。バレエの話を聞くと、一層、プロ意識が僕には輝いて見えた。</p>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-5-オンライン接客の挑戦と成功"><strong>5. オンライン接客の挑戦と成功</strong></h2>



<p>　さて、ここまではリアルの話を軸にしてきた。ただ、コロナ禍以降、重要度を増しているのが、オンラインでの接客である。かくして栗本さんもInstagramやライブ配信を活用して、お客様に商品のスタイリングを紹介している。その違いについてまずは聞いてみた。</p>



<p>「オンラインでの接客はリアルの店舗とは違い、お客様の反応がすぐに見えません。なので不安になることも多かったです。しかし、続けていくうちに少しずつ慣れ、お客様からのフィードバックを得られることで自信がつきました」。栗本さんは自らの成長を振り返る。</p>



<p>　そうか。フィードバックか。お客様の反応がたとえ、リアルほど明確にわからなくても、その分、フィードバックを心がければいい。その知見が彼女に備わったことで、リアルと遜色ない接客が実現できたというわけなのである。</p>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-6-店舗での魅力とオンラインの活用"><strong>6 店舗での魅力とオンラインの活用</strong></h2>



<p>　こういう考え方を大前提として考えながら、細部にわたって、その接客の質を向上させるわけである</p>



<p>　繰り返し、栗本さんは「（リアルでは）お客様と直接お話しできることが一番の強み」と語る。お客様が実際に商品を手に取ることで、その瞬間に生まれるコミュニケーション。それは、オンラインでは得られないものである。</p>



<p>　一方で、オンラインでの接客でも、先ほどの説明の通り、それぞれのやり方で、お客様に親近感を持ってもらうよう工夫している。</p>



<p>　「ライブ配信ではすぐにコメントに返信したり、商品の詳しい説明を個別に行う。そうすることで、オンラインでもお客様に寄り添った対応を心がけます。」と語る栗本さん。</p>



<p>　そして、「お客様が見ている画面の中で、商品の魅力をどう伝えるかが一番のポイント」と続けた。</p>



<p>　実物を手に取れない分、写真や動画でどれだけリアルに近い形で伝えられるかが大切。また、商品のサイズ感や素材感など、細かい部分も丁寧に説明するようにしている。</p>



<p>　繰り返し、繰り返し、彼女が何をいっているか気づくだろうか。</p>



<p>　つまり、「本質的に同じであること」なのだ。</p>



<p>　手段こそ違えど、結果、果たすべき目的は同じ。そこに手段を臨機応変に合わせている。ここにも柔軟性が垣間見える。だから、結果、何らオンライン、オフラインでも、そちらを意識することなく、最近は接客を心がけているというのだ。</p>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-7-オンラインによってたらされた体験"><strong>7.オンラインによってたらされた体験</strong></h2>



<p>　そして共通して「正直さ」で信頼が深まる。その「正直さ」は提案でも彼女らしく発揮することを後押しし、彼女の助言を求めて、お客様がリピートするようになる。</p>



<p>　本質的には共通した目的を追いながら、そこにエッセンスを加えるわけだ。</p>



<p>　普段からカジュアルなスタイルが好きなお客様には、少しだけ華やかなアイテムを取り入れてみることを提案するし、逆にフォーマルな場に出ることが多い方には、少し遊び心のあるアイテムを提案するのである。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img data-recalc-dims="1" loading="lazy" decoding="async" width="900" height="615" src="https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2024/10/kurimotosan241004.jpg?resize=900%2C615&#038;ssl=1" alt="" class="wp-image-51879" srcset="https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2024/10/kurimotosan241004.jpg?w=900&amp;ssl=1 900w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2024/10/kurimotosan241004.jpg?resize=300%2C205&amp;ssl=1 300w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2024/10/kurimotosan241004.jpg?resize=768%2C525&amp;ssl=1 768w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2024/10/kurimotosan241004.jpg?resize=730%2C500&amp;ssl=1 730w" sizes="auto, (max-width: 900px) 100vw, 900px" /></figure>



<p>　だから、それは彼女の接客の個性となった。それこそが彼女の実力。そこから逆算して、自らの体型に合わせたコーディネイトでまずはそれを披露していく。結果、それはオンラインによって、最大化されることになって、彼女の飛躍につながる。</p>



<p>　「オンラインで私のスタイリングを見て、実際に店舗で商品を購入してくださるお客様がいたそうです。例えば、広島の店舗に、私のInstagramを見たお客様が初めて来店されたということがありました。それを聞いた時は、本当に嬉しかったんです。」</p>



<p>　彼女の誠意は、自由が丘にとどまらず、多くの人の目に留まるようになったのである。</p>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-8-これから-も接客で華麗に舞い続ける"><strong>8. これから</strong>も接客で華麗に舞い続ける</h2>



<p>　その一つ一つの言葉により、彼女の接客から柔軟性を感じる所以が分かった気がした。</p>



<p>　最後に、そんな彼女は勉強として、何かを特定のものを参考にしてインプットしているのだろうか。</p>



<p>　それをきたが、これがまた、彼女らしくルールにとらわれていない。</p>



<p>「特定のモデルや企業を参考にしているというわけではありません。ただ、やはり国内外問わず、色々なブランドのオンライン接客の取り組みには常に目を向けています。最近ではアパレル以外の業界でも、オンラインでの接客が進んでいます。そういった事例から学ぶことも多いです。接客の在り方が多様化していく中で、私たちもその変化に柔軟に対応していかなければならないと感じています。」</p>



<p>　なるほど。だから、現在進行形で枠にとらわれず“進化”しているのである。</p>



<p>　自由が丘という場所や数々のお客様との接点で、リアルで得られたものが、花咲いたわけだ。そこにはちゃんと彼女なりの意思もあって、だから、その個性が活かされ、ネットでも羽ばたき、提案に厚みをつけることができた。彼女の根本にあるそのお客様への真摯な姿勢が、そのロケーションごと、どうやって、最高のパフォーマンスとして昇華できるか。それを追い続けてきた結果が今なのである。</p>



<p>　これからも、店舗という“ステージ”で“バレリーナ”のごとく、接客という華麗な舞いを見せ続けてくれるに違いない。</p>



<p>　今日はこの辺で。</p>



<p>　</p>
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		<title>窮地を救ったご縁と奇跡は、想いと行動が引き寄せた。ジグザグ 仲里一義さん いざ10年目へ。</title>
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		<dc:creator><![CDATA[石郷　学]]></dc:creator>
		<pubDate>Sun, 23 Jun 2024 22:45:00 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[買い談]]></category>
		<category><![CDATA[通販/eコマース]]></category>
		<category><![CDATA[【Buying】海外]]></category>
		<category><![CDATA[キャリアと生き方｜HERO insight —逆境をチャンスに変えるストーリー]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>　奇跡とはいかなる時に起こるのだろう。誰にでも起こるわけではない奇跡は、想いと行動で姿勢を示した人にのみ、微笑むことがある。そこに人生の醍醐味があるし [&#8230;]</p>
<p>投稿 <a href="https://145magazine.jp/retail/2024/06/zig-zags-founding-story-and-now/">窮地を救ったご縁と奇跡は、想いと行動が引き寄せた。ジグザグ 仲里一義さん いざ10年目へ。</a> は <a href="https://145magazine.jp">145MAGAZINE</a> に最初に表示されました。</p>
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<p class="has-background" style="background-color:#dbeffd">　奇跡とはいかなる時に起こるのだろう。誰にでも起こるわけではない奇跡は、想いと行動で姿勢を示した人にのみ、微笑むことがある。そこに人生の醍醐味があるし、世の中はやってみないとわからないと言える所以だ。越境の事業を始めるには到底少ない450万円。それを手にして、起業したこの会社の始まりだってそうだし、崖っぷちの窮地すらも乗り越えた過去もそう。奇跡と言って良い。それどころか、2024年6月24日、10年目を迎えるに至った。語ってくれたのは、ジグザグ代表取締役 仲里 一義さんだ。</p>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-ロジスティックスによって国の垣根をなくす発想">ロジスティックスによって国の垣根をなくす発想</h2>



<p>　仲里さん、奇跡奇跡とばかり言って申し訳ない。でも、そこに絡めて話すことで読者にとっての学びがあると思った。</p>



<p>　仲里さんは、ジグザグを立ち上げる“前の前の”会社がオプトであり、2004年から6年ほどいた。これが人生を左右するなど、この時の彼は知る由もない。</p>



<p>　そして、ジグザグを立ち上げる前の会社というのは、韓国の会社の日本法人である。彼はオーナーではないけど、代表を務めて、越境に関するロジスティクスをやっていて、それは大いに伸びた。</p>



<p>　要するに、倉庫の利点を活かし、海外の購入者には日本のECサイトでの購入時に、彼らが倉庫を用意して、日本の住所を与えることにした。彼らは海外専用の物流を持つ事で、そこに特化させて、差別化を図ったのだ。</p>



<p>　また、世界に視野を向けていたから、逆も然り。日本の人が海外のECサイトで購入する時には海外の住所を与えていたわけだ。国境を越えるために、ロジスティクスを活かしたわけである。</p>



<p>　ただ、現場でそれを見ていく上で、仲里さんは、これらの国を跨ぐビジネスが、まだ未完成であると考えるようになった。別の視点で成長の余地があると思ったと言っても良い。</p>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-物流だけでは機会損失と販売店のリスクは守れない">物流だけでは機会損失と販売店のリスクは守れない</h2>



<p>　というのは、確かに物流で、国境の壁は取り除くことができたものの、住所を送ったところで、お客様には、仮名文字入力など、慣れない言語を強いることになる。また、そもそも、ECサイト側も海外のカードを使えない店もあるわけだ。結局、住所を与えただけでは、購入には至らないことがある。そう仲里さんは感じ始めるのである。</p>



<p>　しかも、法改正も背景にはあった。当時の彼らのロジスティックスの仕組みは、私書箱のようなもの。なので、その法改正で、購入者から身分証明書をもらわないといけなくなったのである。これは大きな機会損失となる。なぜなら、それだけ大事なものをオンラインで開示するのは抵抗があったから。まだ、国の垣根を越え始めた時代のことだ。</p>



<p>　致命的なのは、悪質なユーザーも出始めたことだ。正規の住所を持たずとも、彼らの住所を使って商品を受け取り、結果、商品の代金を払わない。そんなユーザーが出てきたのだ。支払いが滞り、店が問い合わせをした時には、手遅れ。彼らは仲介でしかないから、そこから連絡を取っても、その購入者は知らぬ存ぜぬで、消息不明となっていた。</p>



<p>　つまり、機会損失とともに、このサービス自体に不安な要素がともなった。それにより、別に何か、これに代わる方法をサービスとして作り上げる必要がある。そう感じるに至ったわけである。</p>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-買い物代行-を着想するも">「買い物代行」を着想するも・・・</h2>



<p>　そこで、仲里さんは新たなアイデアを着想する。それが、現在のジグザグの原点である「買い物代行」という発想である。それを通じて、まずは日本のECサイトの利用機会を増やそうと考えたわけだ。</p>



<p>　要するに、彼らが海外のお客様から、「日本のECサイトから購入すること」を請け負うわけだ。すると、日本のECサイトにとってはその外国人ではなく、彼ら自体がお客様となる。だから、店舗も先ほどのリスクがなくなる。また、店舗の用意する決済手段に関係なく、使える決済手段を、買い物代行する側で、お客様に対して、用意すれば、ショッピングの利便性が上がる。</p>



<p>　ただ、似ているようで、根本的に、仕組みそのものは異なる。だから、別で投資が必要となるので、実は、以前のそのロジの会社でやるつもりでいた。すでに実績とそれを成し遂げた会社が存在するので、その事業に対して、資金調達し、具現化しようとしていたわけだ。</p>



<p>　けれど、ここに問題が生じる。</p>



<p>　それは、韓国資本の会社の100%子会社なので、仲里さんに決定権がなかったこと。</p>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-自ら創業を決意するも未熟だった">自ら創業を決意するも未熟だった</h2>



<p>　つまり、資金を提供する側は、事業の構想をもつ仲里さんに決定権がないことが、リスクとなる。もしも仲里さんが会社を離れてしまえば、投資したことは価値を失うからだ。それゆえ、決定権を持たせてもらうように、仲里さんも、当時の会社と交渉を重ねたが、決裂。形にならないまま、紆余曲折あって、自身が会社を立ち上げる決意で臨むこととなる。</p>



<p>　そこまでするだけの覚悟と自信があった。越境のマーケットは発展途上。儲かるというよりは、広がるそのマーケットの中で、必ずや、そのやり方が、店とお客様の双方の満足度を上げるに違いないと信じていたからだ。</p>



<p>　ある意味、彼は純粋なのかもしれない。それで、国境をなくす事により、生まれる幸せがそこにきっとある。だから、その事業に存在意義を見出したし、その後続く、この会社のポリシーとして根付く。想いなくして、人生を賭けてみたいとは思わないものなのだ。</p>



<p>　それが、2015年の6月のこと。ただ、言うは易し行うは難し。</p>



<p>　結論から言えば、お金がなかった。「妻に相談して、子供のために用意していた450万円が貯金にあるよって言われて・・・それがそのまま、この会社の資本金にしようかと」。当時の自分を振り返り、苦笑いを浮かべる。</p>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-元オプト-海老根会長の存在">元オプト 海老根会長の存在</h2>



<p>　ええ？まず、奥様のよくできた人間性にも驚きだが、それ以上に、それでは足らないだろう。越境に関するビジネスは、450万円でできる代物ではない。「それではまわせないのではないか」。そう僕が指摘をすると「そうなんです。あのままやっていたら、どうなっていたかわからなかった。」。</p>



<p>　ここで“最初の”神風が吹く。</p>



<p>　「本当に、ご縁に恵まれて、救われたんです」と仲里さん。</p>



<p>　彼は、自ら退職したことを、facebookに投稿した。</p>



<p>　前の会社も韓国法人の子会社でありながら、一人で立ち上げたようなものでマンションの一室から始めたことから書き記した。結局、オーナーとの見解が異なってしまったので離れる。けれど、自分としては、新しい会社で国境をなくすサービスを続けたいと思っている。そう書き記して「一人では無理だから、人も、お金も募集します」と添えた。</p>



<p>　驚く勿れ、一人の大物からメッセンジャーが届く。それこそが、元オプト 会長の海老根 智仁さん。投稿からわずか1日、その翌日のことだった。「応援するから、上場しろ」。書かれているのはそれだけであった。</p>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-企画書に5000万円の価値があると思え">企画書に5000万円の価値があると思え</h2>



<p>　もっと驚きなのは、何をやるかも話していなくて、このメッセージが届いたこと。それで、仲里さんは海老根さんの元へ、構想をまとめたプレゼン資料を持っていく。すると、海老根さんから「金はあるのか？」と言われ、仲里さんは450万円の資本金について説明する。すると「とりあえず“ハコ”（会社）を作れ。俺が出資してやる」と言って、後押ししたのだ。</p>



<p>　そして、海老根さんは、「エンジェル投資家を今から集めてくるから、そこにそのプレゼン資料を持って、説明をしに行け」と言う。仲里さんは、自ら立ち上げた会社で資金調達をする方法など、わかっていないから、海老根さんにゼロから教わったと言うのだ。</p>



<p>　オフィスに行き、そのプレゼン資料を前に、海老根さんはこう言うのだ。「お前の会社は、450万円だろ？でも、お前のプレゼン資料は、5000万円の価値を持っている。お前の考える事業価値が、5000万円だと思って、説明するんだ」</p>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-投資家とのやり取りを通してどう資金を集めていくか">投資家とのやり取りを通してどう資金を集めていくか</h2>



<p>　そして、エンジェル投資家にはほんの少しでいいから、株を渡していく。そうやって資金集めのための動きをしながら、プロダクトは一年で作り上げていけという。そのためには、何が必要か。プロダクトを作れる人間を探してこなければならない。それで、やり遂げれば、ベンチャーキャピタルから資金を集める素地ができるというのだ。</p>



<p>　なぜだろう。仲里さんが自らの意思で会社を立ち上げ、そこでプロダクトを作ることまで達成したという実績で、今度はその5000万円の価値が1億円の価値になっているからである。そう説明をして、資金を得ながら、どうビジネスを完成へと導くかを指南したのである。</p>



<p>　人生とはわからない。もし、これがなかったら、今のジグザグは100%ない。</p>



<p>　オフィスも先輩に借りることになり、原宿の一等地でありながら、2年半、家賃はゼロだった。それでおおよそ、2年半、仲里さんがたった一人で営業していた。そして、「国境をなくすビジネスを」という言葉通り、この場所から、世界中に荷物を出荷していたのである。</p>



<p>　え？倉庫は？と僕が言うと、「いやいや。今でこそ、千葉に倉庫があります。けれど、その当時は、全部、その原宿のスペースから送っていたんですよ」と笑う。</p>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-月末300万円の支払いがあるのに-残高100万円の窮地">月末300万円の支払いがあるのに、残高100万円の窮地</h2>



<p>　精神的には穏やかにいれる状況ではなかった。2016年4月、いよいよ「WorldShopping BIZ」という名の下、サービスのローンチがされた。出ていく資金も相当、あって、通帳から金額が目減りしていくのがわかる。</p>



<p>　確かに、ジグザグの資本金は1500万円程度にはなっていた。その後、借入も2000万円していた。合わせて3500万円だ。だが、2016年11月10日における会社の通帳の残高は、、、</p>



<p>　100万円を切ってしまっていた。</p>



<p>　2000万円は言うなれば、借金である。そして、月末の11月30日には300万円の支払いが控えていた。もしも、その残高で月末を迎えれば、会社は藻屑と消える。その間、ベンチャーキャピタルには何社も交渉を重ねた。しかし、様子見をしようとするところが圧倒的。まだ未知数だから、もう少しスケールしてから、出そうという判断で皆、共通していた。</p>



<p>　「ヤバ、、、、、どうしよう」。妻にも、最初、450万円を出そうと言ってくれたからこそ、話せなかった。妻ほどの身近な人にも話せないのだから、他の誰にも相談できなかった。</p>



<p>　わずかな望みをかけて海老根さんのところへ訪問。しかし「お前まだ、消費者金融からお金、借りてないだろ」の一言のみ。最悪、借りるしかないのか。恐ろしい。見えない未来を思い描き、空を見上げた。もはや一巻の終わりか。</p>



<p>　ただ、本当に人生とはわからないものだ。彼はこの窮地をどう切り抜けたのか。</p>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-もう一巻の終わりかと思ったその時">もう一巻の終わりかと思ったその時・・・</h2>



<p>　それこそ、奇跡としか言いようがない。またも神風が吹いたのである。</p>



<p>　要するに、その時交渉をしていたベンチャーキャピタルから、着金されたのである。その額は5000万円。日にちは11月25日。あと5日間、ずれたらTHE END。首の皮一枚で、この窮地を乗り切ったのであり、ここから軌道に乗り始める。</p>



<p>　事業上ではそこが大きな節目である。一方で、プロダクト面での節目はこの後。実は、この時のプロダクトは今とは少し違っていた。「買い物代行」をさせるためには、ECサイト側の協力が必要であり、当時はサイトの担当者側の専門性がなければ、それができなかった。</p>



<p>　彼らは自社ECサイトに対して1店舗ずつ交渉した。逆に言えば、それがどの店舗にも共通して、取り組みやすい仕様でなければ、ならない。店舗に専門性を強いる仕様は、事業拡大の妨げとなったのである。だが、ジグザグのCTOを務めるTakさんとの出会いで、変貌する。彼のエンジニアとしてのアイデアとセンスによるところが大きい。</p>



<p>　仲里さんの「買い物代行」モデルは確固たる自信があった。でも、今のままだと、店側の負担が大きすぎるので、浸透しない。Takさんにイラストを描いて、使うイメージを示したのだ。すると、Takさんは一週間程度で、その解決策を持ってきた。それが、2017年8月にリリースすることになる、新たなモデル「WorldShopping BIZチェックアウト」の原型の誕生である。それが今に至る彼らの仕組みの礎となっている。</p>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-想いと事業は一心同体">想いと事業は一心同体</h2>



<p>　挙げればキリがない。だから、僕にとって、印象的なエピソードを掻い摘んで書いてきた。</p>



<p>　だが、全体を通して、思ったことは、その大元は変わっていないということ。語弊を恐れず言えば、所詮「買い物代行」はその手段に過ぎない。大前提となるのは、海外のお客様が、日本の商品でもストレスなく、誰でも、安心して、買い物をすることできること。</p>



<p>　彼らなりの矜持がそこにはあって、僕が思うに、この仲里さんの信念のほうが大事なのだ。</p>



<p>　だから、会社が今や何十人と社員が増えようとも、その信念を徹底していくことに変わりはない。お客様の満足はまわりまわって、お店のかけがえのない財産となる。それこそが、彼らの存在意義であり、社員は誇りを持って仕事ができるだろう。</p>



<p>　10年目を迎えるまで続けられた、会社の礎は、一丸となったその姿勢にこそあると思う。</p>



<p>　僕が思うに、だから、彼らは安易にショッピング・モールに声をかけることはしなかったのだろう。モールへ行けば、店舗数は取れるかもしれない。だが、彼らのポリシーにはそれよりもっと大事なことがあった。一つ一つ、自社ECを運営する店舗のお客様を大事にすること。店舗の顔が見えてこそ、お客様との近い関係は最大化できるのである。大半が自社ECサイトであり、しかもその信頼関係により継続度も高い。</p>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-その想いは確かにお客様にも届いている">その想いは確かにお客様にも届いている</h2>



<p>　そこが社内でブレてないから、消費者レビューの「Trustpilot」の調査でも、それが現れている。買い物代行なので、お客様にはWorldShopping という存在で、認識はされている。その意識にブレがあれば、気の緩みとなり、評価にダイレクトに反映される。その点、「Trustpilot」での購入者の評価も直近一年でもみても平均4.5点。</p>



<p>　このカスタマー対応に加えて、利用面ではTakさんが登場した文脈に戻ってくる。自社ECで最適化されたUIは、自らのポリシーを示すもの。海外のお客様が日本の自社ECサイトに訪問した際、カート画面のすぐ下に、WorldShopping のカゴが現れる。その実装は担当者がタグ一行入れるだけで良い。</p>



<p>　お客様はそのカゴで購入ボタンを押せば、WorldShopping の画面へと遷移して、買い物代行をすることを告げる。「買い物代行」をするということを理解してもらった上で、お金を支払ってもらう。自分たちの存在意義を説明することで、そこにかかる自分たちの費用もお客様は理解して払ってくれる。</p>



<p>　これらのUIは核たる部分だから、特許も取った。</p>



<p>　だから、海外のお客様が、日本の商品を購入する度、その満足度が高くなる。彼らの信条が、その一つ一つの業務に活きているから、あらゆる要素が親和性を持って補完しあい、お客様に適切に向き合えるのである。</p>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-だから-嬉しい奇跡も起こる">だから、嬉しい奇跡も起こる</h2>



<p>　ここまでの「想定外」の話は窮地からの脱却ばかりだった（笑）。</p>



<p>　けれど、これらの信条を貫くことで、手にしたのは嬉しい「想定外」であった。仲里さんが忘れられない出来事としてあげたのが、羽生結弦選手のファンの行動。羽生選手のアイスショーが行われると、それに伴いグッズ販売がなされ、ECサイトが立ち上がる。</p>



<p>　彼の人気を象徴する出来事で、ある時、海外ファンの購入が殺到したのだ。WorldShopping BIZを通じて、想定を大幅に超える量の受注がきてしまったということ。</p>



<p>　結果、日本のECサイト側でも、生産が追いつかない事態となり、入庫が遅れてしまった。その結果、ファンの間で、SNSを中心に「まだ届かない」という投稿が出回ってしまった。</p>



<p>　しかし、ジグザグのスタッフがとった行動は、的確であった。その不安を軽減しようと、商品入荷から出荷までの状況を逐一、SNSでアップしたのである。「お客様に満足してもらう」。そのための彼らなりの誠意を見せた格好だ。</p>



<p>　いうまでもなく、風向きは変わり「待ってるからね」「頑張ってね」という言葉で、SNSは占められることになっていくわけだ。</p>



<p>　そして、驚くべきことが起こったのである。</p>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-受け取るお客様の笑顔が世界の垣根をなくしていく">受け取るお客様の笑顔が世界の垣根をなくしていく</h2>



<p>　その商品が届いたファンの人たちが有志で何人かで集まり、WorldShopping に対して、お礼の花束を送ってきたのである。それも出荷元の倉庫ではなく、ジグザグの会社がある渋谷のオフィスに。あなた達が築いた素敵なサービスのおかげで私たちは、羽生結弦選手の商品を手にして、幸せであると。</p>



<p>　これには仲里さんも感動した。それまでの苦労や努力が報われる思いだった。度重なる窮地も乗り越えて、自分の信念を大事に、行動し続け、諦めなかったことへの最高のご褒美だったことだろう。</p>



<p>　だから、冒頭に書いた通りだ。奇跡頼みで仕事をしている人など、どこにもいない。けれど、時として、無謀だと言われる取り組みに、神風が吹くことはある。奇跡は、起こるのだけど、きっと、そこには、条件があるのであり、それは彼のこれまでの話からよくわかる。</p>



<p>　やっぱり行動なのだ。どんな窮地を迎えようとも支えてきたのは行動。でも、行動をすればなんでもいいわけではない。その行動にはいつも強い想いがあってこそ、その行動が伴うということ。だから彼は口にする。</p>



<p>　想いが行動を生み出す。行動が未来を作るのだと。</p>



<p>　その中身はずっと変わらない。奇跡の有無に関係なく、奇跡が起こるほどの行動と信念をこれからも持ち続けるから。この文章をエールに代えて贈る。いざ10年目へ。</p>



<p>今日はこの辺で。</p>
<p>投稿 <a href="https://145magazine.jp/retail/2024/06/zig-zags-founding-story-and-now/">窮地を救ったご縁と奇跡は、想いと行動が引き寄せた。ジグザグ 仲里一義さん いざ10年目へ。</a> は <a href="https://145magazine.jp">145MAGAZINE</a> に最初に表示されました。</p>
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		<title>販売員として。母として。限りあるものへの挑戦だから美しく ユナイテッドアローズ 仲 希望さん</title>
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		<dc:creator><![CDATA[石郷　学]]></dc:creator>
		<pubDate>Sun, 29 Oct 2023 22:45:00 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[リアル店舗]]></category>
		<category><![CDATA[買い談]]></category>
		<category><![CDATA[【Buying】マーケティング・CRM]]></category>
		<category><![CDATA[RealShop/専門店]]></category>
		<category><![CDATA[Shop/接客スキル]]></category>
		<category><![CDATA[キャリアと生き方｜HERO insight —逆境をチャンスに変えるストーリー]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>　物事には必ず、限界がある。時間も、吸収できる技術も、体力も。だから、限りあるものへの挑戦をすることで、人生はきっと豊かになる。それを先日、ユナイテッ [&#8230;]</p>
<p>投稿 <a href="https://145magazine.jp/retail/2023/10/as-a-salesperson-as-a-mother-its-beautiful-because-its-a-challenge-for-something-limited-naka-united-arrows/">販売員として。母として。限りあるものへの挑戦だから美しく ユナイテッドアローズ 仲 希望さん</a> は <a href="https://145magazine.jp">145MAGAZINE</a> に最初に表示されました。</p>
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										<content:encoded><![CDATA[
<p class="has-background" style="background-color:#eaf6fd">　物事には必ず、限界がある。時間も、吸収できる技術も、体力も。だから、限りあるものへの挑戦をすることで、人生はきっと豊かになる。それを先日、ユナイテッドアローズ新宿店の仲 希望さんの言葉から感じ取った。控えめな彼女ではあるけど、実は、「STAFF OF THE YEAR 2023」というイベントで8万人の販売員の頂点に立った張本人。なぜNO.1になれたのか。彼女の言葉と共に、その人となりや接客の実力を備えた理由を本質的に紐解いていこうと思う。</p>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-限りある中での最高のパフォーマンス">限りある中での最高のパフォーマンス</h2>



<h3 class="wp-block-heading" id="h-1-仕事への責任感">1.仕事への責任感</h3>



<p>　思えば、時間は、人それぞれに同じように与えられる。そして、各々に日常がある。だから、各自、その日常の中でどうやりくりして、仕事とどう向き合えば、最高のパフォーマンスができるか。それを考える。僕らは知らず知らず、「限りある中で」できる限りの成果を出そうと試行錯誤している。</p>



<p>　仲さんは特に、仕事という文脈ではストイック。特に、本人にはストイックという意識はないが、対価に見合った働きをしようと、仕事への責任感の強さが、そうさせる。</p>



<p>　彼女が勤めるユナイテッドアローズ新宿店の日常は、朝から慌ただしく忙しい。だから、裏側で業務に入るにしても、「裏へ行って問題ないか」確認し、要件を言付けしてから、それを実行する。それで、次の人が仕事に入れなかったりするからだ。限られた人員と時間の中で、日夜、その“限りある中”での生活で、習慣づいていたのだ。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img data-recalc-dims="1" loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="576" src="https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2023/10/nakasan231003.jpg?resize=1024%2C576&#038;ssl=1" alt="" class="wp-image-43907" srcset="https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2023/10/nakasan231003.jpg?resize=1024%2C576&amp;ssl=1 1024w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2023/10/nakasan231003.jpg?resize=300%2C169&amp;ssl=1 300w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2023/10/nakasan231003.jpg?resize=768%2C432&amp;ssl=1 768w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2023/10/nakasan231003.jpg?w=1200&amp;ssl=1 1200w" sizes="auto, (max-width: 1000px) 100vw, 1000px" /></figure>



<p>　彼女曰く、お客様に対して時間を意識して話すことはない。けれど、限られた中で、どうやってシンプルにコンパクトにそれができるか。必要な情報を伝えられるかは、その仕事に対して全うする中で求められることだから、こだわる。</p>



<h3 class="wp-block-heading" id="h-2-大事な4つの過程">2.大事な4つの過程</h3>



<p>　どういうことか。お店に来店するのは、一人ではないから。三人程度のお客様を一気に案内することもある。お客様が鏡を見て、悩んでいる時に、何を一言、声をかければいいのか。その間に、もう一人のお客様への対応を考え、答えを出してもらえるような、言葉を考えなければ、そう頭をめぐらせる。</p>



<p>　だから、お客様を急かすわけではなく、自分自身の感覚の中で、時間の意識が徹底されて、内容に反映されてくるというわけだ。これは深い。</p>



<p>　だから、1分半、お客様との間に時間ができたら、その時間に全力を込めることになる。そのために、その1分半の説明を色々な人に聞いてもらって、ブラッシュアップすることだってあった。「それじゃ伝わらない」そう言われれば、改良を重ねて、言い方を繰り返す。</p>



<p>　語弊を恐れず言えば、心の奥底では、彼女は（そうではないだろうが、無意識に）ゲーム感覚で“楽しんでいる”ように見えて、その仕事が性に合っているのだと僕は思った。</p>



<p>　勿論、それをやるためには、商品情報は全て頭に入れておくけど、全てを話したら、時間がいくらあっても足りない。だから、彼女は、ユナイテッドアローズで接客には「4つの過程」があることを叩き込まれ、それを実践している。</p>



<p>　それは、、、</p>



<ul class="wp-block-list">
<li>・ウォッチング</li>



<li>・アプローチ</li>



<li>・ヒヤリング</li>



<li>・プロポーザル</li>
</ul>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-お客様の全てがヒントになる">お客様の全てがヒントになる</h2>



<h3 class="wp-block-heading" id="h-1-一人で何人もこなせるその理由">1.一人で何人もこなせるその理由</h3>



<p>　お客様が発した言葉は最大のヒントとなる。だから、何を会話に持ち込むかが大事となって、自ずと、お客様を観察することとなる。それによって、言葉の手がかりを掴めるようになって、会話が弾むわけであるから。</p>



<p>　お客様がどの商品を見ているのか。何を手にしているのか。それだけではなく、「どのくらいの速さで、店内を歩いているのか」。それひとつで、そのお客様にどれだけ時間があるのかがよくわかる。</p>



<p>　それらを掛け合わせて、相手の求める情報を察知する。だから、相手にとって欲しい情報のみがセレクトされることになる。自然と4つの過程はお互いを補完し合いながら、それを自然に流れるように仲さんはこなしていく。</p>



<h3 class="wp-block-heading" id="h-2-たとえどんなお客様であっても">2.たとえどんなお客様であっても</h3>



<p>　ゆえに、「STAFF OF THE YEAR 2023」のイベントでも、その専門性が高く評価された。</p>



<p>　ただ、僕は少し意地悪に、「観客席から見ていると、ゲストに当たり外れがあるのではないか」と聞いてみた。つまり、余談が多いゲストに当たったら、提案ができないので、大変ではないかと投げかけたわけだ。すると「寧ろ、余談の多いお客様の方が得意です」とニッコリ。</p>



<p>　その言葉の意図する中身は、ここまでの話でわかるだろう。</p>



<p>　もし、余談の多いお客様がいれば、それにも対応するのだ。ただ、それもお客様の目的に対して忠実であろうとする。だから、状況に合わせて対応するだけのことで、例えば、先日のイベントであれば、「時間が迫っているお客様」と仮定できる。</p>



<p>　その動作が自然なのは、複数のお客様を見るために、必要に迫られ、時間を意識している経験があるからだ。その中で、複数を見ながら、個々のお客様には時間を感じさせず、不快感なく説明へと誘う術を備えている。</p>



<p>　だから、結果、運でもなく、また、お客様との時間を意識しているのではなく、総合的に、色々な知見が合わさることで、どんなお客様でも、仲さんは確実に、結果を出したであろうことが想定できたということになる。</p>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-基礎学力と得意技">基礎学力と得意技</h2>



<h3 class="wp-block-heading" id="h-1-目的があるからこそ燃える">1.目的があるからこそ燃える</h3>



<p>　ちなみに裏話であるけど、彼女のストイックさ（本人はその意識はない（笑））を象徴するのは、イベントに向けて、徹底的に指導を受けたということだ。ロールプレイングが4分であることを想定して繰り返した。その話を聞いて、受験のようにも思えた。</p>



<p>　けれど、それこそ、受験と同じで、基礎学力がなければ、試験問題が解けない。基礎学力は、上記の通り、備わっている。</p>



<p>　彼女の場合はもう少し人間的であって、こう話す。「たとえ、どんなお客様でも各々“大切にされていること”があるんです。それに気づいて差し上げて、提案の中に盛り込むというのは、意識したかった」と。</p>



<h3 class="wp-block-heading" id="h-2-ブラッシュアップされたコーディネート">2. ブラッシュアップされたコーディネート</h3>



<p>　その中で、仲さんの得意技は？というと、コーディネートなのかなと思った。面白いのは、このコーディネイト提案に関して、リアルの現場を主体にしてきた彼女でも、ネットでの提案が活きていると語る。確かに、ネット通販は目の前に人はおらず、4つの過程も通用しないが、彼女はしっかり、ネットでも実績を上げている。</p>



<p>　仲さん曰く「ネットは、一方的にコーディネート提案をしていかざるを得ない。でも、そのお客様と向き合う姿勢は、常にあって、だから、実際のデータを見ていく。アクセスが多いのは何か。何がどのコーディネイトに絡んで売れているのか。それをもとに、コーディネートを再構築していく。すると、自然とそのトレンドもつかめてくる」。</p>



<p>　例えば、ネットでの提案画像では、オモテからだけではなく、後ろ姿もみせている。よく、売り場でも「後ろを見せて」という声が多く聞かれたので、取り入れたら、ネットでも関心が集まっているという現実。</p>



<p>　思うに、特に女性は男性と違って、スペックというよりは、つけ心地とそれを着用した全体の見え方を重視するから、そういう情報も極めて大事なのである。</p>



<p>　敢えていうなら、ネットでのコーディネイト提案により、彼女の中にある「プロポーザル」がブラッシュアップされた。一個一個がバラバラではない。複合的に色々なコーディネイトが、目の前の相手に相応しい形でかけ合わさって、次から次へと提案が捗る。</p>



<h3 class="wp-block-heading" id="h-3-リアルの知見がデジタルに行きデジタルのイベントで真価を発揮">3.リアルの知見がデジタルに行きデジタルのイベントで真価を発揮</h3>



<p>　また、不思議な話、彼女のリアルの接客の価値を知らしめたのは、デジタルの「スタッフスタート」のサービスというのも面白い。スタッフ単位での成果が以前よりも可視化されやすくなり、それも加味されて評価された仲さん。</p>



<p>　その彼女が同サービスを提供するイベントで、リアルに価値を発揮する。それも、それで、多くの人の目の前で発揮されたのは、接客の意義、ユナイテッドアローズの素敵さであるというのは、不思議な因果の組み合わせだ。</p>



<p>　やるからには1位しかない。それもまた、彼女らしい。思えば、接客もまた、「限られた中でいかに最高のパフォーマンスができるか」。それを、母親の顔と共存させながら、やっぱり「限りある中で挑戦する」わけである。そして、たどり着いたNo.1の地位。</p>



<p>　やり切った彼女は、表彰を受けながら、涙した。</p>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-そこまで仕事に打ち込める理由">そこまで仕事に打ち込める理由</h2>



<h3 class="wp-block-heading" id="h-1-ユナイテッドアローズが私の一部">1.ユナイテッドアローズが私の一部</h3>



<p>　それでも、トップを極めた彼女は「もう少し、提案に厚みがつけられた」とイベントでの反省の弁を述べる。ほんの少しだけ、制限時間に対して、余してしまった部分があった。だから、もうひとつ質問をかわして、そこからもう一つくらい提案ができた可能性が高いと。彼女の勝負強さにうなづける一面だ。</p>



<p>　最後に、なぜ、そこまで打ち込めるのか。その気持ちを支えているのは何かが気になった。聞いていて思ったのは、彼女自身が今置かれている環境なのではないかということだ。彼女の仕事に対する考え方は、入社から徐々に変わっていく。今では人生観に直結していて興味深い。</p>



<p>　思えば、仲さんは新卒以来、販売員一筋。本人は「なかなか、やめられない体質」と笑うのだが、先ほども書いた通り、性に合っていたのだとも思う。</p>



<p>　（本人はその意識はないが）仕事に対しては、俄然、ストイックさを露見するタイプ。元を辿れば、体育会系で、運動部の部長経験もあるそうで、その根本はありそう。だが、それは仕事ゆえなのだ。プライベートでは一転してゆるく「結構、遅刻もしちゃいます」と笑うくらいである。</p>



<h3 class="wp-block-heading" id="h-2-結婚し-子供が産まれて仕事の意味が変わった">2.結婚し、子供が産まれて仕事の意味が変わった</h3>



<figure class="wp-block-image size-large"><img data-recalc-dims="1" loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="576" src="https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2023/10/nakasan2301001.jpg?resize=1024%2C576&#038;ssl=1" alt="" class="wp-image-43908" srcset="https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2023/10/nakasan2301001.jpg?resize=1024%2C576&amp;ssl=1 1024w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2023/10/nakasan2301001.jpg?resize=300%2C169&amp;ssl=1 300w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2023/10/nakasan2301001.jpg?resize=768%2C432&amp;ssl=1 768w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2023/10/nakasan2301001.jpg?w=1200&amp;ssl=1 1200w" sizes="auto, (max-width: 1000px) 100vw, 1000px" /></figure>



<p>　だから、最初のうちは「仕事には」打ち込んでいたし、それで精一杯だった。</p>



<p>　だけど、そのうち、結婚をして、子供も生まれると、仕事が彼女の人生観を彩る大事な要素となった。子供を預ける学校、先生との対話、家庭内での役目を果たす中で、ユナイテッドアローズで販売員をしているという仕事の要素が、顔を出す。</p>



<p>　ユナイテッドアローズで仕事をしていることが、そのそれぞれのコミュニティの中で、自分の個性として際立つ。何より大きいのは、それは同時に、お店を背負っているという思いも芽生えてきたことである。持ちつ持たれつ。彼女の振る舞い一つで、ユナイテッドアローズという会社のイメージも変わってくるだろう。</p>



<p>　だから、その仕事への意識は、以前よりも深みを増した。仕事というより、それを含めた彼女の人生観により、より一層、プロ意識に拍車がかかるのである。</p>



<h3 class="wp-block-heading" id="h-3-時間短縮でも発揮するその力の秘訣">3.時間短縮でも発揮するその力の秘訣</h3>



<p>　子供もいるから、決められた時間で働くことになる。言われたことはしっかりこなす。それが彼女の性分だけど、どこで差がつくのかといえば、彼女が大事なことで厚みをつけているところだろう。</p>



<p>　夕方まで働けないとすれば、店頭に立つ時間が減る。でも、それは惜しみたくないから、朝早く出勤して、店頭に立つ。限られた時間の中で、彼女は彼女の力をどこで発揮するべきかを考える。彼女の真骨頂はその店舗での発揮にあるから、その場所での感性を重んじる事を怠らない。</p>



<p>　だからこそ「STAFF OF THE YEAR 2023」は来るべくして、やってきた。それへの関心を一層強めたのは、昨年、辞退をしたからなのだ。「自信がない」。当時はそう口にしつつも、昨期末、ユナイテッドアローズで開かれた店長会で、彼女は実績でもトップを飾っている。</p>



<p>　まわりからの勧めもあって、そこに出場するべきではないか、という気持ちが湧いてくる。正直言えば、挑戦できなかった自分を悔やんでいた部分もあった。だからトライして得たNO1.は本当に大きい。販売員として。母として。限りある挑戦の中で、今度こそ、彼女は最高のパフォーマンスをやり通したのである。</p>



<p>　限りあるものへの挑戦だから、美しく、そして、限りある人生も豊かになる。仲さんの想いは自らのコミュニティに燦然と輝き、また、ユナイテッドアローズを勇気づけ、誇りを持てる人生へと変えるだろう。</p>



<p>今日はこの辺で。</p>
<p>投稿 <a href="https://145magazine.jp/retail/2023/10/as-a-salesperson-as-a-mother-its-beautiful-because-its-a-challenge-for-something-limited-naka-united-arrows/">販売員として。母として。限りあるものへの挑戦だから美しく ユナイテッドアローズ 仲 希望さん</a> は <a href="https://145magazine.jp">145MAGAZINE</a> に最初に表示されました。</p>
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		<title>利益を出せる付加価値を求めて「良平堂」女将、カフェに挑む</title>
		<link>https://145magazine.jp/goodsnews/2023/10/proprietress-of-ryohei-do-takes-on-the-challenge-of-a-chestnut-cafe-in-search-of-profitable-added-value/?utm_source=rss&#038;utm_medium=rss&#038;utm_campaign=proprietress-of-ryohei-do-takes-on-the-challenge-of-a-chestnut-cafe-in-search-of-profitable-added-value</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[石郷　学]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 23 Oct 2023 08:30:00 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[プロダクトアウト]]></category>
		<category><![CDATA[モノ談]]></category>
		<category><![CDATA[【Product】食品]]></category>
		<category><![CDATA[キャリアと生き方｜HERO insight —逆境をチャンスに変えるストーリー]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>　夢がある話。その一方で一つ山を越えれば、また大きな山が聳え立つ。そんな現実を現在進行形で感じさせるお話。今日は岐阜の恵那まで“栗カフェ”を求めてやっ [&#8230;]</p>
<p>投稿 <a href="https://145magazine.jp/goodsnews/2023/10/proprietress-of-ryohei-do-takes-on-the-challenge-of-a-chestnut-cafe-in-search-of-profitable-added-value/">利益を出せる付加価値を求めて「良平堂」女将、カフェに挑む</a> は <a href="https://145magazine.jp">145MAGAZINE</a> に最初に表示されました。</p>
]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<p class="has-background" style="background-color:#fdf5de">　夢がある話。その一方で一つ山を越えれば、また大きな山が聳え立つ。そんな現実を現在進行形で感じさせるお話。今日は岐阜の恵那まで“栗カフェ”を求めてやってきた。それを運営しているのが「恵那栗工房 良平堂」。栗きんとんのお店だが、元々は街の商店にすぎなかった。けれど、名物女将、近藤 薫さんはせっせと、この地域を盛り上げたいと、ネット通販をはじめ、催事で全国を駆け巡った。そしてその甲斐あって、広大な大地に、菓子工場を併設する「良平堂カフェ＆ショップ」を誕生させたのだ。</p>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-小さなお店の大きな革命">・小さなお店の大きな革命</h2>



<p>　この写真を見て欲しい。カフェのテラスから見える景色。見渡す限り、青々とした雲が広がり、栗の栽培をはじめとした田園風景。澄み切った空気が印象的で、広く開放的な店内からそれが見える。街の小さな菓子屋が、ここまでやり遂げた事は圧巻である。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img data-recalc-dims="1" loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="576" src="https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2023/10/ryoheidoukcafe231002.jpg?resize=1024%2C576&#038;ssl=1" alt="" class="wp-image-43749" srcset="https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2023/10/ryoheidoukcafe231002.jpg?resize=1024%2C576&amp;ssl=1 1024w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2023/10/ryoheidoukcafe231002.jpg?resize=300%2C169&amp;ssl=1 300w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2023/10/ryoheidoukcafe231002.jpg?resize=768%2C432&amp;ssl=1 768w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2023/10/ryoheidoukcafe231002.jpg?w=1200&amp;ssl=1 1200w" sizes="auto, (max-width: 1000px) 100vw, 1000px" /></figure>



<p>　こちらがカフェの内装。この左側にテラスがあり、先ほどの光景が見えるわけだ。テラスにはベンチとブランコがあった。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img data-recalc-dims="1" loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="576" src="https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2023/10/ryoheido231003.jpg?resize=1024%2C576&#038;ssl=1" alt="" class="wp-image-43751" srcset="https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2023/10/ryoheido231003.jpg?resize=1024%2C576&amp;ssl=1 1024w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2023/10/ryoheido231003.jpg?resize=300%2C169&amp;ssl=1 300w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2023/10/ryoheido231003.jpg?resize=768%2C432&amp;ssl=1 768w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2023/10/ryoheido231003.jpg?w=1200&amp;ssl=1 1200w" sizes="auto, (max-width: 1000px) 100vw, 1000px" /></figure>



<p>　カフェはショップも兼ねており、自慢の商品がずらり並ぶ。栗づくし。まずは栗納豆をプレゼント用に手に取った。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img data-recalc-dims="1" loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="576" src="https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2023/11/ryoheidocafe231032.jpg?resize=1024%2C576&#038;ssl=1" alt="" class="wp-image-44072" srcset="https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2023/11/ryoheidocafe231032.jpg?resize=1024%2C576&amp;ssl=1 1024w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2023/11/ryoheidocafe231032.jpg?resize=300%2C169&amp;ssl=1 300w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2023/11/ryoheidocafe231032.jpg?resize=768%2C432&amp;ssl=1 768w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2023/11/ryoheidocafe231032.jpg?w=1200&amp;ssl=1 1200w" sizes="auto, (max-width: 1000px) 100vw, 1000px" /></figure>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-可能性を求めて突き進み続けた">・可能性を求めて突き進み続けた</h2>



<p>　「良平堂」がネット通販を始めたのは、今から18年前。当時「ヤフオク！」で近藤さんは、洋服を売っていたから、そこに知見があった。そして、出店料を払って、商売するということは、「ヤフオク！」とは違って確実に売れる素地があるだろう。そういって「楽天市場」の門を叩いたのだ。</p>



<p>　以来、AmazonやYahoo! ショッピングなど、ECにもその裾野を広げて、自らの商品価値の最大化に努めた。全ては、「ネットでお菓子のお取り寄せができたら」その彼女の着想からはじまったことである。</p>



<p>　そして、その前向きな発想と行動力は今もずっと続いている。</p>



<p>　僕は、テラスに出て、近藤さんの横でちょこんと一つの椅子で座らせてもらう。そして、指差す向こうにある栗の畑を見て、「そこで収穫したり、イベントをして交流を深められたら」と近藤さんは、構想を語りだす。それは、自分をここまで鍛えてくれた栗への恩返しなのだなと思った。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img data-recalc-dims="1" loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="576" src="https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2023/10/ryoheido231004.jpg?resize=1024%2C576&#038;ssl=1" alt="" class="wp-image-43752" srcset="https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2023/10/ryoheido231004.jpg?resize=1024%2C576&amp;ssl=1 1024w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2023/10/ryoheido231004.jpg?resize=300%2C169&amp;ssl=1 300w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2023/10/ryoheido231004.jpg?resize=768%2C432&amp;ssl=1 768w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2023/10/ryoheido231004.jpg?w=1200&amp;ssl=1 1200w" sizes="auto, (max-width: 1000px) 100vw, 1000px" /></figure>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-利益を取るために新たに挑戦することも増えた">・利益を取るために新たに挑戦することも増えた</h2>



<p>　また、色々な事情を口にしながら「それをやるには、農家にならなきゃいけないのよ」。そう語る。街のお菓子屋であっても、それで十分だったかもしれない。新しくカフェを作り、そしてその横に本格的な生産工場と出荷場所を作った。そうすることで、一段と、大きなものを背負ったのである。ドライな話だが、敢えて僕は「安い単価に対して長居をする傾向が強く、カフェは儲かりづらい業態です」。そう言うと、ニッコリうなづく。</p>



<p>　「でも、だからといって、この良平堂カフェは“おまけ”なんて言わないし、言わせない」。そう口にして、この会社の真ん中に据える大事な拠点であることを暗に示した。</p>



<p>　この館代は投資であり、それらをきちんと返せるように、カフェ単体で収益がどうすれば作れるのか。これが彼女にとっての新しい挑戦なのだ。だから、先ほどの話に戻ってきて栗の収穫など、「こと消費」に繋げるなどして、未来に向けて策を練っている。</p>



<p>　その言葉を聞いて、今までカフェこそなかったが、ずっと「こと消費」だったのかもしれないと思った。近藤さんはよく、口にする。「恵那をきっかけに話が広がり、打ち解けたことは数知れない」と。「今、恵那は寒いの？」。そんな会話がお客様との関係を深めるスタート地点だった。商品が命だけど、それを包み込む大事な付加価値をずっと模索し続けているのかもしれない。</p>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-味と環境のクオリティを上げていく">・味と環境のクオリティを上げていく</h2>



<p>　思えば、ネットを通して、催事のオファーが増えて、会話が増える。そのたび、意識したのは地元への還元。知ってもらい、来てもらいたいと。だから、カフェもその延長線にあるといえるだろう。そう考えると、この一連の施設の建設は自然な流れだったのかもしれないのだ。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img data-recalc-dims="1" loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="576" src="https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2023/11/ryoheidocafe231031.jpg?resize=1024%2C576&#038;ssl=1" alt="" class="wp-image-44071" srcset="https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2023/11/ryoheidocafe231031.jpg?resize=1024%2C576&amp;ssl=1 1024w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2023/11/ryoheidocafe231031.jpg?resize=300%2C169&amp;ssl=1 300w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2023/11/ryoheidocafe231031.jpg?resize=768%2C432&amp;ssl=1 768w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2023/11/ryoheidocafe231031.jpg?w=1200&amp;ssl=1 1200w" sizes="auto, (max-width: 1000px) 100vw, 1000px" /></figure>



<p>　ちなみに、こちらが「栗きんとん大福モンブラン」。スライスされた栗きんとんが、生クリームと一緒に米粉のスポンジの上に乗っていて、さらに、栗きんとん大福まで入って、てんこ盛り。また、このスポンジのおかげで、和菓子なのに洋風テイストを醸し出しているのがgood。味は申し分ないだけに、その付加価値の探究はもっと重要になりそうである。</p>



<p>　奥に見えるのは、お持ち帰り用で僕が購入した、このお店の限定セット品。スイートポテトや栗のパイなどてんこ盛り。</p>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-名物女将を駆り立てさせるのは何か">・名物女将を駆り立てさせるのは何か</h2>



<p>　聞けば、SNS、メディアなど徹底した戦略で、カフェに人が集まるように開店前から準備していた。それこそ、寝る間も惜しんで。何がそこまで、近藤さんを駆り立てるのか。そう、僕が尋ねると、「だって、そこまでしないと収益など上がらないじゃない」そう語る真剣な目が印象的。</p>



<p>　「経営者とは利益を上げることこそ、最大の使命」であり、彼女は栗きんとんを作る職人ではない。「売る」という部分で、ずっと尽くしてきた。けれど、同時に経営者としては、どんな付加価値をもたらし、会社に「利益をもたらせるか」に全力投球してきたわけだ。</p>



<p>　このカフェと、併設された製造と出荷のための工場はそれで得たもの。また、それが、右肩上がりの利益を作り出す大事な拠点となることを考慮して、建設に着手したわけだ。手狭で「こんなところで商品を作って、売っているの」と言われた面影はもはやない。ほら、この通り、もうお菓子の工場なのだ。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img data-recalc-dims="1" loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="576" src="https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2023/10/ryoheido231006.jpg?resize=1024%2C576&#038;ssl=1" alt="" class="wp-image-43754" srcset="https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2023/10/ryoheido231006.jpg?resize=1024%2C576&amp;ssl=1 1024w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2023/10/ryoheido231006.jpg?resize=300%2C169&amp;ssl=1 300w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2023/10/ryoheido231006.jpg?resize=768%2C432&amp;ssl=1 768w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2023/10/ryoheido231006.jpg?w=1200&amp;ssl=1 1200w" sizes="auto, (max-width: 1000px) 100vw, 1000px" /></figure>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-全ては付加価値を高めるための投資か">・全ては付加価値を高めるための投資か</h2>



<p>　入り口には、職人が入る前に、除菌する設備がある。勿論、梱包スペースにもゆとりを持たせていて、トラックが横付けさせられる出荷場所もある。</p>



<p>　社員の士気を高めるための社員食堂も用意されていて、窓から見える景色に僕は唸った。また、専用の料理を作る人を招いて、社員のために、そこでご飯を振る舞うことにしているそうだ。「食べ物」を大切にする意識が、先ほどのお客様との心が通う育みにも生きてくるはずだと。これも、付加価値に直結することではないだろうか。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img data-recalc-dims="1" loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="576" src="https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2023/10/ryoheido231007.jpg?resize=1024%2C576&#038;ssl=1" alt="" class="wp-image-43756" srcset="https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2023/10/ryoheido231007.jpg?resize=1024%2C576&amp;ssl=1 1024w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2023/10/ryoheido231007.jpg?resize=300%2C169&amp;ssl=1 300w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2023/10/ryoheido231007.jpg?resize=768%2C432&amp;ssl=1 768w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2023/10/ryoheido231007.jpg?w=1200&amp;ssl=1 1200w" sizes="auto, (max-width: 1000px) 100vw, 1000px" /></figure>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-現状維持では満足できない-やれることがあるのだから">・現状維持では満足できない。やれることがあるのだから。</h2>



<p>　当然、「栗カフェを立ち上げて、おめでとう」と言われる。確かにそれは嬉しい。けれど近藤さんはそれ以上に、大きなものを背負ったと語る。それはここまでの語りを聞けばわかるだろう。</p>



<p>　帰りがけ、恵那からの電車に乗りながら、以前、近藤さんと話した言葉を思い浮かべた。</p>



<p>　「頑張っているだけじゃダメなのよ」。お菓子屋を継いでから彼女は痛感した。お菓子は、単価の安い商材であるから「売上に関する数字も、利益率もとても大事」。例えば、地域に還元するといっても、恵那のリーフレットを入れたりできればいいが、それも難しい。それが適切かは、自分たちの事業に照らし合わせて考える。利益率から考えて、できることをやるべきだと。</p>



<p>　その答えは、そのそれぞれの企業ごとに違っている。付加価値と投資のバランスを見ながら、ずっと向き合い続けて、今があるわけだ。</p>



<p>　でも、そこで終わりじゃない。もっと大きな付加価値を提供できるとわかったから。それがこの「良平堂カフェ」であり、工場なのである。</p>



<p>　これらにより、喜ぶ対象も広がり、その感動の質も深まって、その満足度を更に高めて、企業に「利益」をもたらす。それらを実現することは高く聳え立つ山のように難しいけど、これまでと同じように笑顔で飛び越えようとしている。着物の帯をキュッと引き締めて「頑張るよっ」そんな感じで。</p>



<p>　さあ名物女将、“栗カフェ“とともに、いざゆかん。この文章をエールに代えて。</p>



<p>今日はこの辺で。</p>
<p>投稿 <a href="https://145magazine.jp/goodsnews/2023/10/proprietress-of-ryohei-do-takes-on-the-challenge-of-a-chestnut-cafe-in-search-of-profitable-added-value/">利益を出せる付加価値を求めて「良平堂」女将、カフェに挑む</a> は <a href="https://145magazine.jp">145MAGAZINE</a> に最初に表示されました。</p>
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		<title>千里の道も一歩から 悲願達成のレムトス カラーミーショップに 辞書屋の住所クリーニングWebAPI</title>
		<link>https://145magazine.jp/retail/2023/01/remtos-shop-pro2301/?utm_source=rss&#038;utm_medium=rss&#038;utm_campaign=remtos-shop-pro2301</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[石郷　学]]></dc:creator>
		<pubDate>Sun, 15 Jan 2023 22:45:00 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[買い談]]></category>
		<category><![CDATA[通販/eコマース]]></category>
		<category><![CDATA[ECshop/コールセンター]]></category>
		<category><![CDATA[キャリアと生き方｜HERO insight —逆境をチャンスに変えるストーリー]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>　千里の道も一歩から。悲願はこうして達成された。これからです。そう意気込むのはレムトス代表取締役 金子忍さん。辞書屋のネーミングで、全国津々浦々の住所 [&#8230;]</p>
<p>投稿 <a href="https://145magazine.jp/retail/2023/01/remtos-shop-pro2301/">千里の道も一歩から 悲願達成のレムトス カラーミーショップに 辞書屋の住所クリーニングWebAPI</a> は <a href="https://145magazine.jp">145MAGAZINE</a> に最初に表示されました。</p>
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<p class="has-background" style="background-color:#e8f5fd">　千里の道も一歩から。悲願はこうして達成された。これからです。そう意気込むのはレムトス代表取締役 金子忍さん。辞書屋のネーミングで、全国津々浦々の住所、ありとあらゆる苗字・名前のデータを蓄積して、それを生業にしている。そんな中「カラーミーショップ」のアプリストアに『辞書屋の住所クリーニングWebAPI』が並んだ。これがこれからのECに、どれだけの意味を持つというのか。</p>



<h2 class="wp-block-heading" id="h-千里の道も一歩から-その言葉が意図するものは">千里の道も一歩から その言葉が意図するものは</h2>



<h3 class="wp-block-heading">1.思えば遠くへ来たものだ ECとは無縁の始まり</h3>



<p>　千里の道も一歩から。そう書かせてもらった理由は、元々、レムトスの仕組み自体が、ECサイトとは違う畑の商売だからである。</p>



<p>　元々彼らの起源を辿れば、今から30年以上前、銀行のATMのようなデバイスを提供していた。そこで扱っていたのが、全国津々浦々の住所、ありとあらゆる姓名のデータであった。なぜ、それらが必要かというと、コールセンターの需要が増えてきたからである。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img data-recalc-dims="1" loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="576" src="https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2023/01/remtos-kaneko230103.jpg?resize=1024%2C576&#038;ssl=1" alt="" class="wp-image-36841" srcset="https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2023/01/remtos-kaneko230103.jpg?resize=1024%2C576&amp;ssl=1 1024w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2023/01/remtos-kaneko230103.jpg?resize=300%2C169&amp;ssl=1 300w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2023/01/remtos-kaneko230103.jpg?resize=768%2C432&amp;ssl=1 768w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2023/01/remtos-kaneko230103.jpg?w=1200&amp;ssl=1 1200w" sizes="auto, (max-width: 1000px) 100vw, 1000px" /></figure>



<p>　つまり、コールセンターのオペレーターはお客様からの電話で瞬時に、その住所や姓名をうかがって、記録に残さなければならない。ところが、住所も名前もわかりづらいものが多く、それらがスピード感を奪ってしまう原因となっていたのだ。</p>



<p>　なかなかその漢字がわかりづらくて、お客様側がイライラすることだってあるわけだ。その意味で彼らの仕組みは、それをパッと表示するから、オペレーターを救ったのだ。「これですね」と。</p>



<h3 class="wp-block-heading">2.今も昔も、豊富なデータを、使いやすいデバイスで</h3>



<p>　かくいう、僕の名前も「石郷」で、よく漢字は？と聞かれるのでよくわかる。「石に郷ひろみさんの郷で、、」と説明するの定番だ（笑）。</p>



<p>　だが、金子さん曰く、その程度ではない。「イトウさんと言って、思い浮かべるのは、伊藤さんか伊東さんくらいでしょう。でも、先日、対応したお客様には、「翫」さんという漢字を使う人もいる」と笑う。</p>



<p>　『翫』って漢字を書いて『いとう』さん。えええ？知らない。しかもレムトスに登録されている『いとう』さんだけで88種類もあるらしい。驚きなのがその「翫」さんはその88種類の中でも、頻度で言うと実は13番目に高いという。結構多いのだ。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img data-recalc-dims="1" loading="lazy" decoding="async" width="900" height="615" src="https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2023/01/itousan230101.jpg?resize=900%2C615&#038;ssl=1" alt="" class="wp-image-36873" srcset="https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2023/01/itousan230101.jpg?w=900&amp;ssl=1 900w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2023/01/itousan230101.jpg?resize=300%2C205&amp;ssl=1 300w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2023/01/itousan230101.jpg?resize=768%2C525&amp;ssl=1 768w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2023/01/itousan230101.jpg?resize=730%2C500&amp;ssl=1 730w" sizes="auto, (max-width: 900px) 100vw, 900px" /></figure>



<p>　同様に、地名もそうなのだ。だから彼らはそれらのデータを集め続けて、住所データは57万件、姓名のデータは42万件も揃ったという。</p>



<p>　つまり、当時、彼らはそれらをデータとして蓄積し、瞬時にそのATMのようなデバイス内で、iPhoneのようなタッチパネルを使って表示することにした。その合わせ技で、コールセンターの業務効率化に役立てていたのである。直感的である。その事業は先代が築いた事業で、金子忍さんは学生時代、汗水垂らして、そのデータを集めるために全国駆け巡った経験もある。</p>



<h3 class="wp-block-heading">3.レムトスはECサイトに次の可能性を見た</h3>



<p>　今やそれらはデバイスではなく、CDとして企業のコンピューターにインストールして対応するなどして変化している。けれど、事業というのは水物。金子忍さん自身、それが同じ「手法」でずっと通用するとは思っていない。</p>



<p>　それらのデータを忍さんの代においてどう活かすか。まさに、その知恵が求められていたし、それがなければ、会社だって生き残れない。でも、彼自身、誰よりもその先代の思いも、その可能性も熟知していたのも事実で、だから、そのくらいの覚悟で、引き継いだわけだ。</p>



<p>　さて、そこで「ECサイト」で利用するという話に至るわけである。</p>



<p>　忍さんはそれらのデータはECサイトでこそ、力を発揮するのではないかと着想した。きっかけは、大手の総合通販企業において、彼らの仕組みが導入されて、その住所間違いの多さを実感していたからだ。そこで、この辞書屋の仕組みをAPI化して、それらをECサイトに導入しやすくしたのである。</p>



<p>　つまり、コールセンターの利便性というよりは、消費者の方々の住所入力時のミスを軽減して、結果的に、その企業のスタッフの負担を軽減しようと考えたわけである。要は、BtoBでありBtoCの視点を持つという事だ。</p>



<h2 class="wp-block-heading">諦めずただひたすらEC業界との接点を作る日々</h2>



<h3 class="wp-block-heading">1.理解されないなら理解されるまで説明し続けよう</h3>



<p>　ところが、それらのAPIの仕組みは主にフルスクラッチ向けであり、カスタマイズ性の高いサイト上に適応するものであった。つまり、事業者側に手間もコストもかかり、敷居が高いのである。また、今までにないタイプのツールだから、それをどうやって導入して、どう使うのか？そのイメージを事業者側が描きづらかったのである。</p>



<p>　それこそ、人はすでにあるものに対しては動いてくれる。だが、ないものを理解して、かつ投資して導入しようと考える人は少ない。彼がどれだけ、その必要性を説こうとも、ECサイトでどう使われるのか、イメージできなかった。かくいう最初は、僕もその一人である（すみません、金子さんっ）。</p>



<p>　ただ、彼は諦めなかった。地道にEC業界の人との接点を作り、とにかく、自らそのサービスを説いてまわった。それは、ご自身が最初の頃、住所の地名を集めるために、ドブ板でまわっていたのとさして変わりはない。</p>



<p>　そして、GMOペパボが提供する「カラーミーショップ」の話に行き着く。なんと彼らから相談が寄せられたのである。</p>



<p>　カラーミーショップは自社でECサイトを作る際に、それらのサイトを構築する際に必要なカートシステムである。いわゆるECサイトを始める際には、モールに出店/出品するか、自社でECを運営するかの話である。カラーミーショップはその後者で、老舗でもある。</p>



<p class="has-background" style="background-color:#e5fef4">関連記事：<a href="https://145magazine.jp/retail/2020/06/the-minimum-knowledge-you-want-to-understand-before-opening-an-online-store/">ネット通販“開設”前の 最低知識</a></p>



<h3 class="wp-block-heading">2.カラーミーショップでのアプリストアに並ぶ事が大転換である理由</h3>



<p>　今回、この話が大きいのは、カラーミーショップが初心者から熟練まで共通のECサイト構築のプラットフォームを持っていることにある。ここで大事なのは、思うに、ECサイトの強みが参入障壁の低さにあることだ。</p>



<p>　つまり、今までは大手のフルスクラッチ式のカスタマイズ系のECサイトにそれぞれ合わせて、一つ一つ実装を促していたのが、ボタン一つで多くの店舗に彼らの仕組みが実装できる。つまり、初心者から熟練の店舗まで全て、カラーミーショップを使っている店なら、それを実装できるようになったということにある。</p>



<p>　そのアプリストアでは1ショップあたり月額1万円で実装できる。だから、購入者が多いサイトであればあるほど、そこで利する部分が大きい。すでに、問い合わせはあって、その店舗曰く、配送伝票を発行する際に、郵便番号と県名と市区町村名が一致していないと。それが1日数十件、あるというのだ。</p>



<p>　だから、カラーミーショップを実装している事業者すべてに、まずは体感してほしいと、１４日間の無料期間を設けたくらいなのだ。ボタンひとつで、それらを実装できることで、彼らは新しいその飛躍の道を見出したのであり、それは「カラーミーショップ」にとっても、事業者を歓迎させる内容なはずだ。</p>



<h3 class="wp-block-heading">3.データクリーニングで真価を発揮</h3>



<p>　それでは、その中身を見てみることにしよう。</p>



<p>　金子さんが、ECサイトでその真価を発揮するのは、データを使ったクリーニングであると睨んでいた。要は、お客様が住所の入力時に、もしも間違えていたら、それを即座に指摘して、「修正」するかどうかを表示するわけである。</p>



<p>　例えば、</p>



<p>千代田区神田松永町　</p>



<p>・・・という地名。それを・・・</p>



<p>千代<strong>那</strong>区<strong>外</strong>神田<strong>永松</strong>町</p>



<p>　そのように、間違えたとしても（というか、どれだけドジっ子なんだ）それを修正してくれる。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img data-recalc-dims="1" loading="lazy" decoding="async" width="900" height="615" src="https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2023/01/remtos-kaneko230112-1.jpg?resize=900%2C615&#038;ssl=1" alt="" class="wp-image-36894" srcset="https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2023/01/remtos-kaneko230112-1.jpg?w=900&amp;ssl=1 900w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2023/01/remtos-kaneko230112-1.jpg?resize=300%2C205&amp;ssl=1 300w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2023/01/remtos-kaneko230112-1.jpg?resize=768%2C525&amp;ssl=1 768w, https://i0.wp.com/145magazine.jp/wp-content/uploads/2023/01/remtos-kaneko230112-1.jpg?resize=730%2C500&amp;ssl=1 730w" sizes="auto, (max-width: 900px) 100vw, 900px" /></figure>



<h3 class="wp-block-heading">4.こんな細かな修正までできる理由</h3>



<p>　元の住所がわからないくらいなのに、なぜ修正できるのだろう。唖然だが、それもそのはず、この精度を高めるために、10年以上かけてきたのだというから、筋金入りだ。</p>



<p>　文字の順番を直すだけでも、簡単ではないことは数字が証明している。日本の住所は平均11文字だとか。使われている文字数が2000種類あるので、2000の11乗。つまり、億、兆、京、垓、…というレベルなのである。</p>



<p> 　整理すれば、郵便番号、都道府県、市区町村、町域名に・・・</p>



<ul class="wp-block-list">
<li>・文字が間違いがある</li>



<li>・余計な字が入っている</li>



<li>・順番が違っていたり、部分的に抜けている</li>
</ul>



<p>　それら全てで彼らの仕組みは作動する。過去、培ってきた「レムトスAI」や「Z変換エンジン」という機能がそれらを補完し、今、ECサイト上で結実させている。壮観ですらある。</p>



<h2 class="wp-block-heading">データを持ちつつも、それを活かすUIとUXが真骨頂</h2>



<h3 class="wp-block-heading">1.創業以来、UI、UXにはこだわるイズムがある</h3>



<p>　確かに彼らが他にはないほど、豊富なデータを持っている事は強みだ。でも持っているだけなら、極論、他の企業でもやれなくはない。そこで、彼らは自らでシステムエンジニアも抱えて、日頃、それらがどういう場面で、効果を発揮するかも併せて検証している。これが大きいと思っている。</p>



<p>　それは、ATMのようなデバイスを手掛けていたことに起因する。利用者の視点を先回りして考え、その最大化を図る。ここに主眼を置いているわけだ。思うに、ハードとソフトが相乗効果を高め合うというのは強いのだ。余談だが、最たる例がゲームの任天堂だろう。スプラトゥーンのような面白いゲームがあるけど、それを最大化させるハード「Nintendo Switch」が伴ってこそ、最高級の面白さになる。</p>



<h3 class="wp-block-heading">2.データを活かす土壌はスタッフと消費者の笑顔にある</h3>



<p>　ソフトは豊富な辞書データ。そして最大化させるシステムがハードである。今回、ハードとして機能したのが、「カラーミーショップ」である。</p>



<p>　その制度と利便性の高さは、レムトスが最初に、デバイスごと提供していたことを起源に保つことの功績だろう。レムトスの最大の強みであるUI、UXを備えたデータだから、ECサイトで瞬時に、これだけの大きな間違いも指摘して、気持ち良さすら感じてしまうのだ。</p>



<p>　昨今、ショッピングの敷居が随分下がって事業者とお客様がダイレクトにつながる時代になった。だからこそ、その両者をつなぐ要である住所はもっと利便性高く、運用されるべき。極論、彼らがいう通り全ECサイトに実装されてもおかしくない。</p>



<p>　金子忍さんが言い続けていたのは、これだったのか。ただの地名マニアではなかった（失礼！）。</p>



<p>　新小岩に事務所を構える彼らは裏方でいぶし銀だ。創業以来、コールセンターのオペレーターの支えであった。今度は消費者の支え役となって幅を広げ、それ自体は事業者の運営者、配送業者すらも助けるだろう。</p>



<p>　だから、千里の道も一歩から。この一歩は大きい。最初はEC業界では無名だったレムトスが、なぜそこまでやってきたのかの意味を改めて思ってしまった。</p>



<p>　「私たちは、辞書データベースの力で、お客様とスタッフに笑顔をもたらしたい」。その金子さんの言葉の重みを、地道な積み重ねとかけ合わせて、強く、強く感じる次第である。</p>



<p>　今日はこの辺で。</p>
<p>投稿 <a href="https://145magazine.jp/retail/2023/01/remtos-shop-pro2301/">千里の道も一歩から 悲願達成のレムトス カラーミーショップに 辞書屋の住所クリーニングWebAPI</a> は <a href="https://145magazine.jp">145MAGAZINE</a> に最初に表示されました。</p>
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