気まぐれ読書探訪:「 夢十夜」細野晴臣著

実はずっと気になっていた
それは以前から聞いていて、何の時だったか忘れたけど、古くから付き合いのあるイラストレーターさんは、ほぼ日の細野晴臣さんの連載で絵を描いたんですという話をしていた記憶がある。
それで、結構前の話だったけど、その長い時を越えて、その時の連載を含めて新しく本が出ると言って、そのイラストレーターさんがめっちゃ喜んでいたので、それはおめでたいと思って、僕も買ってみたのです。
それは、細野晴臣さんの「 夢十夜」という本。
価値がないものに価値が生まれる瞬間
後半部に出てくるその夢の中身が、それに相当するんですけど、真面目な話、本当に夢の話を起きるなりすぐに書き留めて、それを連載化した話。
語弊がある言い方なのかもしれないけど、単なる夢なんだけど、こうやってクリエイターがあの手この手でイラストを描いて、僕の友人の作品などはその馬鹿げた(失礼)話をシリアスに書くから、妙に、その夢の話が面白くて、こうやって価値が生まれるんだなと思ったわけです。
いい意味で、全く意味のないものが意味を持つようになっていくという体験がすごく面白くて、これぞ、ほぼ日の世界だなとも思えました。
ムック本を開くような妙なワクワク感
以前、記事にも書いたのですが、価値のないものにも価値を加える、というのが終始、ほぼ日から感じることで、それを僕はこの記事で、以前、糸井重里さんがまかない飯という表現で、著名人の本来、表の顔となっているもの以外の面白さを、引き出すことの面白さを書いたわけです。
これも、そうだよねって。夢だもの。
読めば読むほど、特定の人しか入り得ない「ムック本」を読んでいるような好奇心を駆り立てられるマニアックな感情に浸れたんですよね。
今日はこの辺で。