日記:投資の回収効果が見えづらくても大事なこと

先日、友達から、これってどう思う?率直な感想を聞かせて。って言われて。
劣化する「日本のブランド」の末路…無印良品とハローキティの「残念な共通点」とは
ここの文章ではハローキティが百円ショップと組んだから、ブランドが陳腐化したって話をしているわけです。
「コンテンツを解ったふうに書いているよねって思う。そんな簡単なもんじゃないよ」そう言ってしまいました。
どういうことか。ブランドの陳腐化と「100円ショップと組んだ」という事は本質的な繋がりはないんですよね。
寧ろ、僕が言いたいのは、サンリオ自体が創業者の方(辻信太郎さん)のように、お店の工夫、漫画誌の発行、お客様とのやり取りなど、「心に響くコンテンツを醸成する」工夫を今、この時点でしている?って事。
「ブランド力の低下があるとしたら、そこに部分に、投げかけられるべきだと思うね」と僕。
そしたら、友達も「それなら理解できる」と。でね、これって今のD2Cの文脈にも通じる話なんですよ。コアな価値観を育てることが大事なんですよね。
その上でじゃあ100円ショップに通う人だったら、それをどういう風な形で伝えていけるかを考える。勿論、そこで高いお金を払っている人との差別化をするべきだけど、100円で欲しがる人にも渡せる世界観をこちら側が描けているか。
だから、100円ショップに連携したのは、別にブランドの陳腐化を招くことにはならない。鬼滅の刃の商品が100円ショップに並んでも、そのブランドの毀損にならんでしょう。
サンリオは安定した企業になった分だけ、心を揺さぶるコアな部分への投資を怠ったのではないかと。
だって、そこは投資に対しての回収効果が見えづらい部分だからね。そこを怠ると、柄付きの雑貨を売ってる単なるメーカーになっちゃうからね。付加価値やストーリー性こそ命なんです。
だから、100円ショップは関係ないとバッサリ切り捨てた。でも、この発想は全ての業態、業種に活かされる大事なことだと僕は思います。